番外編3 フリジャニ通信#4
サマーイベントの期間が終わり、メンテナンスが始まった頃。公式サイトに1つの動画が公開された。
「「こんばんわ、フリジャニ通信へようこそ。」」
「本日も司会進行を務めます、プロデューサの笹沼Pです。それと?」
「ディレクターの竹岡さんです、よろしくお願いしますー。」
「先週行われたサマーイベントはいかがでしたでしょうか。皆さん楽しめましたか?」
「なかなか後半はスコア更新合戦があってて運営としては嬉しい限りでしたね。」
「そうなんですよ!特にソロの方の首位争いが激しいのなんの。」
そう話しながらランキングのスライドが映し出されていた。
「そして、パーティー戦の方なんですが、まさかあのギミックを解いてクリアする人たちがこんなに出てくるとは思わなかったですね。」
「後半ほぼほぼノーヒントでしたからねー。いやー、世の中なにが起こるかわかりませんね、ほんと。」
「最初のクリア報告からだんだん増えたってことは、たぶんクリアした人たちが情報拡散してくれたんでしょうね。」
「普通こういった競争する時って情報が一番価値ありますから、なかなかできないことですよね。」
「ということで、今回このランキングに入賞された方々はまずはおめでとうございます。それぞれランキング順位に応じた報酬をお送りいたしております。そして惜しくもランクインできなかった方々には参加賞として軽微なプレゼントをお渡しいたします。」
スライドが更新されて、順位ごとの報酬がまとめられたフリップに差し替わった。
「さてさて、ランクインできずにそこのあなたに朗報です。本日のアップデートから1ヶ月限定でサマーイベントのクエストをパーティー版のみ常設いたします。そしてなんと、『異変の解決 5万pt』を獲得したプレイヤー全員にスキル枠増加チケットをお渡しいたします。」
「よっ、太っ腹!」
「ただし、既にランキング報酬でもらっている方々に関しては配布されませんのでご注意ください。また、パーティーとなっていますがソロでの参加も可能ですし、ちゃんと準備をすればクリアも可能なのでご心配なく。」
「これでランクインできなかった人たちも気を落とさずに頑張って手に入れてくれたらと思います。」
「さらになんと、ノーエネミー版のクエストを用意しております。詳しくは竹岡さん、よろしくお願いします。」
スライドが更に変わり、今度はクエストで使われた島の風景を撮った写真が並べられた背景にデカデカと島を思いのままにじっくり散策しようと書かれていた。しばらくしてその文字も消え、背景も少しモザイクがかったような感じになった。
「クエストには制限時間はありませんし、エネミーが出現することもありません。サマーイベントに使われた島に向かい、みなさんバケーション気分を楽しんでください。特別仕様といたしましてパスワード設定を行うことができます。パスワードを設定しますと、同じパスワードを入れた別パーティーとの合流も可能ですので交流するさいなどにお使いください。また、合流できる人数に制限はありませんのでご安心を。帰還したい場合はクエストを破棄いたしますと、出発したギルドの建物内に戻されます。また、パスワードの設定をせずに開始しした場合は同じく未設定の人たちと自動的にマッチングしますのでご注意ください。説明は以上です。」
と、説明に合わせて先程の背景の上から順に注意事項が箇条書きで表示されていった。
「あ、ちなみにアイテムの持ち込みに制限はありません。しかも露店の出店も一部の場所で可能ですので、ぜひ屋台など出されてくださいね。というわけで本日の配信は以上になります。ここまでのご視聴ありがとう御座いました。」
「ありがとうございます。」
「またイベントや大型アップデートの際には事前に突発で公式配信いたす場合もございますので、ご確認の上ゲームを楽しんでもらえればと思います。次回もお楽しみに~!」
そうして今回の放送も幕を閉じた。
|ω・) あけおめ、遅刻マン
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更新は不定期を予定してます。