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102 料理人を舐めるなよ!


「それじゃ~、まずはリハーサルがてら手分けしてから合流するとこまでやってみましょうか~?」


という事で、準備を終えてギルドに集合した私達は早速みんなで挑戦することにした。


「とりあえずは試しにやるだけだから~、何か問題があったらチャットしてね~。一応集合の目標は5分ね~、焦らず丁寧に行こう~!」


「「おぉーー!!」」


「じゃ~リーダーよろしく~。」


「開始しますね、3、2、1、スタート!!」


私はパネルを操作してクエストを開始した。いつも通り風景が白塗りに変わったかと思うとすぐに見覚えのある桟橋にでた。みんなで顔を見合わせて無言で頷き、それぞれの役割に向けて行動を始める。私は移動をしながら、手持ちからフェブレロとマルにカスミを召喚する。東側の門から出て例の釣り人に話しかける。


「よお、あんたが呼ばれてきた冒険者か?ついでで悪いが、ここらにナイトクラブが出て困ってるんだ。何匹か倒して来てくれないか?」


《ナイトクラブの討伐 0/3》


クエストフラグを建ててすぐに海岸線を北上していく。探知も発動して索敵も欠かさない。直ぐに反応があり、正面100m先に早くも1匹目がいるようだ。私たちの作戦はこうだ、フェブレロに足止めをさせている間に遠距離持ちの2匹で弱点の目を狙う予定だ。


「フェブレロ挑発、なるべく相手のハサミを抑えるように動いて。マルとカスミは目に集中攻撃!!」


私の指示通りにフェブレロが自分の両手のハサミでナイトクラブのハサミをうまく抑え込んでいる、体格が似たりよったりなのもあっていい感じだ。私の目論見はうまく行っている。完全に抑え込まれたナイトクラブの目にマルの針とカスミの魔法が炸裂し、みるみるうちに体力が減少していく。そのまま特に波乱もなくフェブレロが抑え込んだナイトクラブは一方的に殴られ沈んだ。これで1体目終わり、この調子で行こう。


「みんなナイスだよ、次行こう!カスミはアイテム拾ってきて、フェブレロはマルを乗せて私と一緒に先に行くよ。」


直ぐに次の指示をだして行動を開始する。できるだけ時間を無駄にはしたくない。探知の範囲内ギリギリに次の反応が出ている。


「150m先に次のナイトクラブ、フェブレロは接敵次第さっきと同じように抑えつけて。マルは私の頭に移って、射撃準備。」


ホウッ!


「おかえり、カスミ。アイテムありがとう。カスミのすぐ戦闘準備してね。」


先に向かったフェブレロが挑発から入り、気を引いてくれている。向かってきたナイトクラブをがっちり体で抑えてくれた。特に苦戦することなく、1匹目同様にフェブレロがきっちり抑えて遠距離組が的確に弱点を狙いスムーズに倒せた。あとは1匹倒して終わりだ、早く倒してしまおう。クエスト経過時間を確認するとちょうど2分を過ぎたところだ、これなら目標に間に合いそうだな。さてと、最後のカニさんはどこだろうな。


一方その頃…


「これで4羽目…。」


加速のスキルとジャンプを組合わせて慣性で空高く飛んでは、すれ違いざまにセーラーガルを仕留めて回る。この加速のスキルはなかなか使い勝手がいい。単純に今進んでいる方向に対して急加速し、任意のタイミングで解除することができる。うまく使えば空へ駆け出せるようになっている。ただ空中で起動変換できないのがもどかしい。ま、今回のサブクエストをやる分には十分なんだけど。最後の1羽見つけた、1撃で仕留める…。



「料理人を舐めるなよ!おりゃー!」


ネットスパイダーの糸玉をフライパンをフルスイングして打ち返す。


「ナイススイング~、仕留めるわよ~。」


跳ね返された糸に絡まったネットスパイダーを自身の身長よりも大きなハンマーを振り上げて頭を叩き潰すように振り下ろす。ガツンっという大きな音とともにポリゴンになって消え去る。


「先を急ぎましょうか~。もうすぐ例の岩があるはずよ~。」



「えええーっと、これでクエスト完了でいいのかな?」


『これから集合地点に向かいます。 ハルカ』っと、送信。


『リーダー、ハルカちゃん拾ってって~。 ルリ』


『わかりました。ハルカちゃん迎えいきます。 アカリ』


「えとえと、じゃ私はアカリさんの方に向かえばいいのかな?」


マップでアカリさんの位置を確認するとものすごい勢いでこちらに来てくれているみたいだった。とりあえず合流に向けてそっちに向かおうかな。



あっさりナイトクラブ3匹を倒し終えて報告しているとチャットが飛んできた。ちょうどハルカちゃんのクエストが終わって合流するみたいだ。ルリさんからのアドリブ指示で、ハルカちゃんを私が迎えに行って一緒に連れて行ってとのこと。


「3匹ともありがとうね。ゆっくり休んでね。」


出してた3匹を魔結晶に戻して、クーちゃんを召喚する。


くぅーーん!


「よしよし、とりあえず乗せてね。よいっしょっと。じゃ、一旦ここ目指して全速前進!」


キュピッ!


クーちゃんの動きは全速力でもゆったりとしたものだが、速さ自体はけっこうな速度が出ている。レイとあまり大差ないのではというくらいの速さだ。しかもこちらは空を飛んでいる分、地形に左右されないのもまた速さの要因になっていると思う。気づけばあっという間にハルカちゃんが見えてきた。こっちに大きく手を降ってくれている。


「クーちゃん高度下げて、ハルカちゃん拾うよ。」


ンキュッ


すーっとスライドするかのように降下して、地面に着陸する。


「おまたせー、乗って乗って。」


「あ、ありがとうございます。」


「それじゃ向かおうか。しっかり掴まっててね。クーちゃんお願い。」


ルリさんの指示通りにハルカちゃんを拾って打ち合わせ通りに集合地点に向かった。

|ω・) 寒くなってきたね

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