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101 紅茶なんていつの間に


あれから数日が過ぎ、みんなで集まる予定の土曜日になった。その間ちょくちょくルリさんから話は聞いているが、ランキングにはちらほら3万ポイントを超えるパーティーが出て来ていた。と言っても倒せたパーティーは上位プレイヤーの一握りらしい、まともに戦うとやっぱりかなりの難易度のようだ。そんな中、最初にクリアできた私はクーちゃんさまさまだね。ルリさんの予想だと、今後もっと討伐者は増えてくるだろうねとのことだった。ちなみに私の記録は今はもう13位まで落ちているそうだ、まぁそんなもんだよね。


「こんばんわー。」


「おかえり~。」「うす…。」「やっほー、リーダー。」


ハルカちゃん以外は集合していた。


「はい、これ紅茶ね~。」


「あ、ありがとうございます。」


紅茶なんていつの間に手に入れたんだろう、んー美味しいからいっか。


「みんな早いですね、何話してたんですか?」


「最近できたスイーツ食べ放題のお店の話してたわ~。」


「ユウが大食いだからいつも食べ放題とかだよね。」


「そんなことない…。」


「そう言えばみなさんリア友でしたね、よくみんなでお出かけするんですか?」


「家が近いからね~、すぐに会えるからよく学校帰りに集まったりね~。」


「お、お疲れ様です。お待たせしました。」


駆け込んでくるようにドアを開けてハルカちゃんが入ってきた。これで全員揃ったようだ。


「いいわよ~、予定は1時間後だし~。はい、紅茶。」


「そうそう、お菓子でも食べて息整えなー。」「ゆっくり…、大丈夫。」


「は、はい、師匠!」


いつの間にかユウさんを師匠呼びしていた。


「それじゃみんな集まったし~、お菓子会始めましょうか~?」


「わーい。」「は、はい!」「…」


「はーい、っていや作戦会議でしょ!!」


「「「あはははー…」」」


わいわいした空気で私達の作戦会議が始まった。




「それで、今回はどこまで目指しましょうか?」


「ん~、私的には討伐できればあとは何でもいいかな~?討伐成功者があるんだし~?」


さらっとすごいことを要求してくるこのお姉さんはまったく。


「私はなんでも…。」


「リンゴ食べたい!黄金の!」


「わ、私は参加できればそれで。」


「じゃ、みんなで楽しくボス討伐と行きましょうか~!」


「「「はーい」」」


「ってちょっと待ったー!!そんなに軽く言ってますけど、めっちゃボスって強いんですよ?わかってます?!」


「って言うと思って作戦を用意しておきました~。はい、ちゅ~もく!」


そう言ってルリさんはどこからかホワイトボードを出してきた。ホワイトボードには簡素な線で大きなヘビの絵が描かれていた。


「はい、これがボスのヘビさんね~。まずはこのヘビさんの情報からいくからちゃんと覚えるように~。」


またもいつの間にかどこからでてきたのか先端の赤い指差し棒と謎のメガネを装備していた。


「ボスの弱点はまずは目ね~、特に射撃と斬撃に弱いわね~。逆に全身を覆う鱗はカッチカチで全くだね~。打撃は全身程よく効くね~、魔法は口の中が弱点らしいわよ、属性は水ね~。みんなそれぞれの武器に合わせて覚えとくように~。」


そう言ってメガネをクイッと片手で上げて見せた。どこか教師のような雰囲気をまとっていた。


「あとは形態ごとに攻撃パターンが変化してね~、まずは落石攻撃ね~…。」


その後もルリさんの講義が15分ほど続いた。みんなでお菓子を食べながらわいわいとした雰囲気のまま時間が過ぎ去っていった。


「それじゃ~、ボスの話はこれで終わりね~。次はそのボスを出現させるためのクエストの話ね~、時間制限があるからできるだけ手分けしてぱぱっと終わらせましょうね~。まずはこのクエストとこのクエストを~。」


漁村の中のクエストはハルカちゃんが担当し、砂浜のセーラーガルとヤシの実はユウさんが一人で担当するようだ。森の中へはルリさんとルンのペアがブラッドカウの回収したらそのまま例の黄金の果実の採取に向かうみたい。残った私はナイトクラブの討伐を任せられた、出せるモンスターの枠は3枠だからちゃんと吟味しておこう。


「みんな終わったらこのポイントで集合ね~。」


そう言って指差し棒に刺されたのは火山の裾のあるポイントだった。


「クエストの報告だけど、リーダーとハルカちゃんは自分でお願いね~。残りはユウが最後になるだろうからまとめてお願いね~。あ、合流する前にハルカちゃんはなるべく採取できるもの拾ってきてね~。ユウは全力で走ってきてどうぞ。それでたぶんみんなちょうど集合できると思うよ~。なにか質問はあるかしら~?」


「はい、はーい、はい!」


「はい、ルン。何かしら?」


「みんな嫌いなものとかある?」


唐突なルンからの質問にみんな頭の上にクエスチョンマークが出ていただろう。私もそんな中の一人だ。


「いやー、せっかくだから取れる素材で美味しいものをみんなで食べてからボスに挑もうかなって。ね?せっかくだから美味しいもの食べよう?」


みんなの顔にあ~という文字が浮かんだことだろう。こんな時でもいつものルンだった。


「せっかく南の島なら南国風の物が食べたいわね~。」


「なんでも、いいかな…。」


「わ、私はタルトとか食べたいかも?」


「よしよし、アイディアが湧き上がってきたー、うぉーやるぞー!」


何やらユウのエンジンに火が着いたようだった。何だかみんなもそれに触発されたのかルンに合わせてうぉーっと叫んでいる。水を得た魚、鬼に金棒、女の子に甘いもの、怖い化学反応が起きてしまったようだ。そんなのりのままみなでギルドへ移動し、私達の挑戦が始まった。

|ω・) 予約投稿の日間違えてた

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