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100 ざっと1億


「クランの資金がヤバいってどういうことですか!」


「えっ?びっくりしたわ~、急にどうしたの~?」


顎に手を当て考え事をしていたルリさんは私の登場にびっくりしたのか肩をぴくっとさせてこちらに振り向いた。


「ハルカちゃんから聞きましたよ、資金がヤバいって!なんで私に教えてくれないんですか!」


「あれれ~、伝えてなかったかしら~?うっかりだわ~。」


うっかりって、しっかりしてるようでたまに抜けてる部分もある人なんだよね。


「それで今どれくらいなんですか?」


「今はざっと1億くらいになったかな~?」


い、1億だって。そんなに膨れ上がっていたのか、なのになんでそんなに落ち着いているんだろうか。


「なんでそんなに悠長にしてられるんですか?!早く解決しないと!」


「解決するもなにも、儲かって仕方ないんだけど~?」


「えっ?えーーーーっ!!?ちょっと待ってください、さっき1億って言いました?」


「ええ、そうよ~?」


「な、なんでそんなに増えてるんです?!」


「それはね~、マドレの糸で織った布が高騰しててね~。一応アルファ種の出現条件とか判明してきたんだけど、やっぱまだ希少素材なのよね~。そんな素材を大量にうちは産み出せちゃうじゃない?しかも自分で言うのもなんだけど、そこそこ人気の高い生産職の人材がいるわけじゃない?結果、需要が高まって高騰が更に加速しちゃったってわけね~。これでも生産数増やしてるんだけどね~、追いつかないよね~。だから時折布の状態でも売ってるんだけど、なかなか人気は治まらないよね~。」


なんということだ、知らないうちにそんな事になっていただなんて。


「ま~、この勢いもイベント終わったら治まるだろうけどね~。」


「ところで気になったんですけど、ルリさんは売上の一部をクランに入れてくれてるんですよね?総額いくらくら稼いでるんですか?」


そう聞くとルリさんは静かに笑いながら指を3つ立てた。3って3億ってこと?!


「ま~、マドレちゃんが作った布代はちゃんと入れてるから安心してね~。あ、あとルンがモカさんの牛乳代と弁当屋の売上も入れてるって言ってわね。うちのクラン資金のほとんどがリーダーの子たちの貢献だから好きに使っていいわよ?」


「きゅ、急にそんな事言われても使い道なんてないですよ。てかみんなクランに入れなくて自分に使っていいんですよ?」


「あら、知らないの~?クランにお金入れておけば資金額に応じてギルドから優遇受けられるのよ~?」


「えっ?知らないんですけど!?」


それからルリさんに詳しく説明してもらったが、いくつか制度があるらしい。まずは1ヶ月ごとに一定額以上資金が増えると段階ごとに物件や宿などの代金が割引されるらしい。他にもギルドから受けたクエストを失敗した際の違約金がある程度免除されたり、あとはギルド貸出のものを割引で借りられたりするんだって。


「ちなみに毎月のクラン資金ランキングってのもあるけど、まぁこれはおまけ程度機能だね~。商業クランとかは競ってるみたいだけど、ランキングに載ってもトロフィーがもらえるくらいしかメリットないからね~。」


と、言うことらしい。とりあえず金額には驚いたけど、うちのクランの資金は問題ないようだ。これで一安心だね。


「とにかく、私的にはみんなが必要なものが出てきたときに使ってくれるのが一番ですね。そうだ、みんなが欲しいものを書いてくれるような掲示板でも作りましょうよ!」


「それいいわね~、伝言板の横にでも作っておくわ~。」


と言っても、うちの場合欲しいものあったらほぼルリさんが作ってくれるんだよね。ま、材料代くらい負担できればいいか。


そうして怒涛の初日が終わっていった。

|ω・) 来週からみんなでイベントだぁ(辿りいた

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