ケモ耳メイドはお嬢さまを休ませたい
暴力的表現が苦手な方は、もしかするとイヤな気持ちになるかもしれません。
読まなくても大丈夫な様に後の投稿で回収しようと思いますので無理しないでください。
お嬢様はアスラン王子との婚約が内定すると、これまで以上にお勉強やお作法の授業に励むようになりましたし、孤児院や救護院の慰問にも足繁く通うようになりました。
もちろん私もお供させてもらう為に頑張りましたよ!
私が、騎士団長様に鍛えてもらえるようになって一年。
短剣の扱いにも慣れ、常時持つことも許されたので念願叶ってメイド服の下に隠させてもらってます!!
まだ10歳のメイドなので膝丈スカートだから、太ももに短剣用の革ベルトを装着。
何かあったらソコから取り出します!! あ、ちゃんと見せていい下着履いてます!(ちょっとカボチャパンツっぽいのがワタシ的にかわいいのだ!!)
雲の厚い少しどんよりとした晩秋の日。
救護院の慰問の帰り道、とうとう闇ギルドの暗殺者とご対面できました。やっときましたか……待ち侘びたじゃないですか……。はよ来いよ………仕事遅いんじゃない? なぁ〜んてね! そんなこと思っちゃダメですよね! ごめんっ、闇ギルド!!
薄暗い林道に入って数分、林の方からの微かな衣擦れの音やひそひそ声なんかがしっかりと私の耳には入ってきてます。私、獣人でよかった!
団長様に鍛えていただいたお陰で、人の気配から人数を探ることも可能なワタクシ!
……そういえばどうして団長様、暗殺系の技やら道具に詳しかったのかな? ……まぁ、いいかな、うん。
21人いらっしゃいますね!
公爵家の護衛は8人だから、確実に殺れる人数を揃えてるあたり……内通者がいるのかな?
公爵家側は考える必要はないから、となると……救護院…のあの職員かな?
今日一日、挙動不審だったから間違いなさそう。
闇ギルド片付けたらそっちに人回してもらって確保しとこう! そうしようっっ
この先の段取りを、頭の中でつけていたその時、馬車が急停止し、護衛の皆様方の緊迫した声が飛び交い出しました。
お嬢さまも慰問に行かれてお疲れなのです。早々に片付けて邸で休んでもらわなくちゃ!!
「お嬢さま!! ちょっとノワール運動してきますねっっ」
そう一言告げると馬車の扉上部に手を掛け、鉄棒の要領で体を反転、上に乗り移りました。
ちなみに馬車の上に降りる前に『身体強化』の魔法を全身に纏いました。
獣人は、属性魔法は苦手だけど割と身体強化の魔法はイケるようで、私もそうだったようです。
さぁ〜、やっちゃいますかね!!
姿を現した闇ギルド側は12人。剣を構えて馬車を取り囲んでいる。残りは林に身を隠しこっちの出方を図ってるよう。
油断させて林の中から攻撃ってこともあるのかな?
じゃあ、私がするのは………林の中の9人――とか、生ぬるいことは考えません。
闇ギルドと対峙している護衛の皆さんに声をかけてお仕事に取り掛かりましょうか!
「ノワール、いっきまーーす!!」
発語と同時に馬車の天井を軽く蹴って、ふわりと宙を舞いながら太ももの短剣二本を両手に構える。
お嬢様の前ですから、流血はやめておいて、と柄側に魔力を纏わせる。
空中にいる間に一人の頭に踵落としをお見舞いし気絶させると、地面に降りた。
地面を思いっきり蹴り飛ばし、数十歩後ろで剣を構えていた奴に身を低くしたまま接近、短剣の柄で太ももの骨を衝撃波で粉砕。肉はエグりませんよ? 血が出るじゃないですか。まぁ、筋肉はイカれてるからどっちにしても動けないかな?
あ、ついでにさっき地面を蹴った時、後方にいた人に強化付与した石ぶつけときました。頭狙ったので脳震盪起こして倒れてるみたいですね。
一瞬で三人が倒れたのを見た闇ギルドの人達は、一瞬呆けてましたがプロなのであっという間に状況判断し、私に三人が向かってきました。
数で押す作戦ですね! だけど甘ーいっっ
取り囲まれる瞬間、上に飛び上がると同時に一人には顎を下から蹴り上げ、頭上から短剣を利き腕側の肩に投げます。もちろん柄の方なので骨の粉砕に留めてあげました。私って優しいなぁ。
あ! 林に隠れてる人達の存在を護衛の皆様にも伝えなくっちゃ!!
宙を舞いながら考えることがたくさんで忙しいなぁ。
読んでいただきありがとうございます。




