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リアム物語 天使と悪魔の天秤  作者: しおじろう
12/29

戦争の果てに





ーー戦争の果てにーー ①






コントール山での仕事を終え、アジトへ戻るリアムに

緊急呼集がかかった。


アルベルト「最近魔物の数が増えている事は皆も承知の事では

あると思う。それに伴い、我ら《鴉のついばみ》のSクラスに

配備される囲い石同様の異世界の物質と思われし物の所持する

輩が急速に増えつつある……」


「様々な石が存在すると言われる魔力を封じ込めた石の回収と、

場合により破壊を実行してくれ、リアムの報告から

30名足らずの少数派の盗賊団もが所持していたと報告があった」


「事は緊急を要する、Sクラス5名を選出する。

この5名には此処から100キロ程離れた東の地域の戦闘地区

デルト城とオルデラン城の戦いに参加してもらう」


「デルト城側に着く事となるがデルト城に大量に魔石が

配備されたとの情報を得た。

その出所を探れ、傭兵としての参加となる今回の件だが

Aクラスはその情報を探り、Sクラスは情報の他、オルデラン側を

西へ30キロ程離れた地域まで追い込む。

つまりは勝てという事だ」


「それではリーダーを俺、アルベルトが担う。そしてデッカ

・マシュー・ドルフレア、そしてリアムがこの戦闘に参加する」


「各自、明日の朝に集合だ、Aクラスは直ちに調査へ迎え。

BクラスDクラスは各自、基本体制5名をチームとし

通常依頼をこなせ、では解散」


「リアムは此処へ残るように……」


それぞれが支度を整えるべく姿を消した。


アル「ご苦労だった、お前の仕事ぶりはAクラスの者から

既に報告を受けている。

お前が目にした怨石、何故お前は持ち帰らなかった」


リアム「あれは存在しては、いけないものだ……逝って尚、

魂があるべき所に行けず閉じ込めて置くなど

決してあってはいけない。破壊した……」


アル「そうか、しかし訓練でも言った通り、

我が組織にプラスになる物は持ち帰り上の指示を仰げと

指示があった筈だ。


今回は目をつぶろう、しかし反逆行為と見なされる行為だ

今後は気をつけろ、見なされればお前は跡形も無くこの世を

去る事となる」


黙るリアム……


アル「……支度しろ」


立ち去るリアムの後ろ姿を見て、アルは少し口元を緩めた

「青いな……組織の掟は絶対だ……しかし嫌いじゃないぜ

そういうの……」


リアムは自室に戻り支度をする、彼は事何かある度に

幻影に悩まされる。何か迷いが起きそうな時には、必ず

ネロの幻影を見る……その度に彼は己の決断が正しいのか

思い悩む日々を過ごしていた。心は捨てた筈なのに



リアムは支度の為に武器庫へ向かう。

依頼により、状況に合わせた武器や防具が配備される。


そして任務により持ち帰った物は一旦、審議にかけられ、

所持を許された物に関しては己の物と出来る。


怨石は世界にまだ分布が多い方で、持ち帰れば今後のリアムの

戦闘において自分の武器として扱う事が出来たのだが

彼はそうしなかった。


アルはそれが少し不思議であったが彼の真意を

感じとったこそ、この任務に彼を選んだのであった。


武器管理人ロン「お前がリアムか、今回は初めての戦争での

傭兵活動だな。まずはお前の囲い石を貸してみろ」


この石はな、魔石の中でも特に珍しい代物だ、石は血を吸い

操る使役者の思うように成長を遂げるんだ。


石に振り回される者は最後には自分をも石の空間に

閉じ込め、一巻の終わりだ」


しかし石は成長を遂げ、石に認められる事ができれば

この石は生贄を必要としなくなり、お前の意思1つで発動、

解除も出来る事となる。


更に怨念の集合体みたいなコイツは最終段階に成長すると

新たな生命を1つ生み出す事となる、という伝説がある。

俺も見た事はない、且つて出来た者は、いないとも言われて

いるが真相はわからぬ。


今回はそれを腕輪にしてやろう、一度目で石に喰われ無かった

からな、殆どの者が一度目で石に喰われてしまう。


故に回収する時に、其奴の腕のサイズにあわせると、

また作り直さねばならぬから一度目は

石そのままで渡す決まりになっておる。

二度目からは、所持は自分の物だ。

邪魔にならぬよう、腕輪にしてやる。


そしてそれは《鴉のついばみ》の証明する証ともなる。

それは一流の証、しかし腕輪を狙う者も多い。

特に傭兵として参加する時は、寝込みにも注意しろよ

寝ている隙に腕ごと持って行かれる、何て事もたまにある。


過去にも数名はいたが……

まぁそんなトンマなSクラスは珍しいがな。


腕輪に石をはめ込みリアムに渡すロン


そして今回の武器と防具だ。


防具は隠密において邪魔になる事もあるが今回は傭兵だ

必須アイテムの1つだ。どれも特殊だが、お前にはこれが

良かろう。


差し出された甲冑には怨念が籠っていた。


暗殺業は怨念が必ず絡む、

その怨念を解き放つ役目もあるんだ。

往々にして此処にある者は戦闘に遺恨を残し、召された後も

上には行けず彷徨う魂を封じ込めている。


人だけとは限らん、猛獣や虫、更には魔物が

封じ込められているものもある。



差し出された甲冑には魔物が封じ込められて居た。

紫に艶のない甲冑に魂を封じ込め、その強度と、指示で解き放つ

魔犬コルトボーン、時には甲冑から噛み付く事もある一級品だ。


戦いにおいて武功を上げればこの甲冑は

お前の物になるかもしれん。

そうやって暗殺者はレベルを上げて行くんだ。


後は武器だな、その腰にぶら下げてるサーベルは

自分の持ち込みだな、しかしそれだけでは足らん。

コイツを持ってけ。


コイツは長剣だ、長さは槍に劣るが、軽くて扱い易い上に

紅蓮の焔の魔力が宿っている。

念を込め剣を振ると火山の溶岩並みの高温で石飛礫を放つ事が

出来る。コイツは完全に支給品だ、終わったら返せよ。


あとは遠距離武器だな、ほれ

弓だ、小ぶりだが恐ろしき力を秘めている。


お前アルのお気に入りの様だな、この武器を

お前に渡せと言われている。

まぁ初傭兵任務だから報酬による装備もまだ、

何も無いからなお前には……


この弓は小型ながら速度に関しては我がギルド1位2位を

争う物だ。

他にも何かあるらしいが良くは知らないが、そういうものらしい




あと支給品は自由だ、持ってけ適当に


リアムは少しの暗器を借り、翌朝を迎えた。


アル「では最終ミーティングに入る。

各S班には二手に分かれて貰う。


そして新たな情報が入った。

オルデラン側にも殺人鬼が配備されたとの事だ。


どのギルドかはわからない、しかし我等『鴉のついばみ》が

配備される事は敵側にも知れている事だろう。

敢えて参加するギルドだ、手練れには間違いない。


更に大型怪物三匹と魔物が一体、敵の陣営で発見された。


魔物討伐は私が担う


まずはデッカとリアム、お前達はデルト城、ユニオン部隊に

配属される。S級の中でも熟練者の一人、デッカ、リアムの事を

頼んだぞ」


デッカは不機嫌そうにリアムに睨みをきかせた。


デッカ「素人め……おもりかよ、精々背後に気をつけるんだ

坊や」


アル「そしてマシュー、ドルフレアはマーブル隊に参加」


俺は個別に動く、何かあったら各自、自己判断で行動せよ

では出発!」


こうして彼らはデルト城へと向かった。




ーーアル

装備、対魔物用、大型特殊剣装備

魔法防具、筋肉強化系


ーーデッカ


装備、万能型、氷系槍装備

魔法防具、氷系



ーーマシュー


装備、対人間系、大型特殊弓狙撃仕様

魔法防具、炎系



ーードルフレア

装備、対怪物系、大型特殊斧

魔法防具、風系



ーーリアム


装備、万能型、大型特殊長剣装備、強化小型特殊弓(戒)

魔法防具、魔犬憑依系






























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