表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
時空~ジェレジーク~  作者: 涼城 静音
8/66

8、睡眠


 食べ終わり、まだ寝るには早いと思ったがとりあえず部屋に戻ってゆっくりと過ごすことになった。

 とりあえず、飛鳥にあてがわれた部屋に集合することになった。当の本人は少し嫌そうだったが、今現在の状況を考えると仕方のないことかもしれなかった。


「中々ハードな一日でしたね」

「ホント、私たち元の世界に帰れるのかな?」

「さぁな」

「というか、私たち突然消えた訳じゃない?向こう騒ぎになってないのかな?」


春香の一言に皆はっとしたが、考えたってどうしようもない。今できることを考えて頑張るのみだ。


「ねぇ、ここに来てどれくらい経ったのかな?」

「どうなんだろう?私達が出ようとした時間が18時よね?」

「でも、こっちとあっちって時間の流れ一緒なのかな?」

「てか、時計とか無いのかな?」


素朴な疑問に、全員で部屋に時計が無いか探すことになった。時計と思われるデジタルの表示の物が所々見受けられた。


「とりあえず、24時間形式なのね」

「というか、もう少しで日付変わっちゃうよ?」

「でも、一人で寝れる自信ない」

「私も」


 3人の気持ちはよくわかる。それもそうだろう。時系列が同じならば、こちらに来てまだ6時間しか経っていない。それなのに色々な事が起こりすぎて、どうしたらいいのかわからない気持ちもわからなくもなかった。不安で仕方なく、見知った者が近くにいるだけで安心できる存在だということも…

 飛鳥は、慣れるまで一緒の部屋で寝ればいいと提案した。幸いな事にベッドは大きく、大人二人が寝ても十分な大きさだ。残りはソファーか床かどこかに寝なければならない状況だ。


「オレは、椅子に寝る」

「えぇ!?でもここ飛鳥の部屋だよ!?」

「出入り口で即座に動けるように待機したい」

「…でも…」


さすがの3人も飛鳥の心遣いはありがたいが、そこまで迷惑をかけるわけにはいかないと思って反論してみるものの、飛鳥からすれば


「幸いオレの事を男と認識している者は多い。ならば、お前たちと一緒に居るだけでも勘違いが起きてしまうことは間違いないだろう」

「でも、私たちの間柄…」

「私は気にしない!」

「蛍は黙ってろ」

「はい」


 目を輝かせていう蛍に、雷を落とす。だが、その理由を知っている2人は、飛鳥の反応が普通だと思った。冗談にしろ、今この場で誤解やもめごと等起こすのは確かに嫌であろう。


「それに、気になることがあるからな…」

「気になること?」

「あぁ」


 その神妙なる表情に、計り知れないものを感じた。だが、これ程頼もしいと思える存在は在りはしないだろう。

 とりあえず、じゃんけんで誰がソファーで寝るのかを決めることになった。お互いがお互い、譲り合って決まらないからだ。

 蛍と美鈴がベッドで、春香がソファーで寝ることになった。とりあえず、各部屋から掛け布団を取って来て横になる。思いの他疲れていたのか、飛鳥という絶対的な存在が合ったためか、彼女たちは直ぐに眠りに落ちたのだった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ