自由の翼
自由になりたいと願った1羽の鳥
鳥は檻の中にいた
何年、この中にいるのかも分からない
自分は翼を持っているのに
こんな翼は何の役にも立たない
ここから見える、青く大きな空に
たくさんの仲間が自由だと思い知らされる
どうしてだろう
自分もあんな風に飛びたいのに
どうして、こんな所にいるのだろう
檻の中の鳥は願うのだ
この翼であの大空に羽ばたきたい、と
そんな切実な願いさえも叶わないと知りながら
ただ一心に願い続ける
檻などもうないのに
一歩、前に進めば自由になれるのに
鳥は知らないふり、気づかないふりをする
そうやって自分自身の檻に籠もるのだ
自分を守るためだと、言い訳をして
本当は自由になりたいと思っているのに
翼を持った鳥は、とうとう飛び方を忘れてしまった
もう二度と飛ぶことは出来ない
ここで鳥は後悔をする
あのとき飛んでいれば良かった、と
後悔した鳥は毎日鳴き続けて
終いには死んでしまった