プロローグ
とある貴族の開拓記が詰まったので、気分転換に。
こっちは多分完結しません。飽くまで好き放題やる為に書きました。
どうと言う事もない。
俺は、探すまでもなく、そこらにたくさんいる大学生だった。
大学には、自転車で通っている。交通費がもったいないから。
バイト先にも、バスで通ってる事にして、交通費をもらってる。自宅から自転車で10分ほどの距離だが、そんな事は関係ない。
くれるのだから、貰っている。
周りの友人もそうしているし、社員だって黙認している。
その日も、別にどうと言う日ではなかった。
いつものように講義が終わって
いつものようにそのままバイト先へ行き
いつものように適当に手を抜きながら
いつものようにバイト仲間と雑談し
いつものように時間ピッタリにタイムカードを押して
いつものように自転車に跨った。
疲れていたとか、別に特別な不調を感じていた訳でもない。
すっかり暗くなった国道で、ぼけーっ、としながら自転車をこいでいた。
あれを不運と言うのか、いや、こうなった今となっては幸運だと言って良いかも知れない。
今でも、時折思い出すあの風景は、突然遮られた。
後に知った事だが、少々アブナイお薬を服用した三人組が運転している車に、俺は撥ねられたそうな。
あんまり覚えてない。
即死だった。
最後に見たのは、点滅する青信号。
それが、日本での最後の記憶だ。