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第41話:甲陽鎮撫隊の進軍

勝海舟に大物と誤解され、甲府守備を任された近藤。彼は、多摩に帰れるという喜びと戦争に行くという恐怖の間で激しく揺れていた。

「……これってつまり故郷に錦を飾るってことだよね? 戦う前に、ちょっと実家に寄ってお団子とか食べてもいいかな?」

近藤は、故郷への里帰りのつもりで浮き立っていたが土方はそれを甲州を完全に掌握し、江戸の盾となる戦略的凱旋として、かつてない規模の軍事パ行進に仕立て上げた。

近藤が多摩へ向かう道中、不安で顔を引きつらせながら馬に揺られていると沿道の農民たちはその顔を見て震え上がった。

「見ろ、近藤様のあの形相を! 故郷の土を踏む喜びを押し殺し、戦場へ向かう修羅の顔だ!」

近藤は「……お尻が痛い。馬から降りたい」と涙目で唸っただけなのだが、その声は「全軍、突き進め!」という咆哮として周囲に響き渡った。

土方はその横で満足げに采配を振るう。

「いいぜ勇、多摩の連中にお前の化け物っぷりを見せつけてやろうじゃねえか」

近藤は、温かい多摩の家族を思い描きながら自分が生け贄として戦場へ運ばれている事に気づいていなかった。

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