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第39話:江戸への咆哮

淀堤での大敗を喫し、新選組は命からがら船に乗り込み江戸へと引き返すことになった。激しい波に揺られ、近藤は大切な源さんを失った悲しみと人生最悪の船酔いに同時に襲われていた。

「……お、うぇっ……トシ、もう駄目だ。胃袋が逆流して、口から魂が出ていきそうだよ……」

近藤は真っ青な顔で船縁にしがみつき、込み上げる吐き気に耐えながら獣のような低い呻き声を漏らした。

その姿を見た永倉新八と原田左之助は、雷に打たれたような衝撃を受けた。

「見ろ……局長のあの顔を。負け戦の悔しさと源さんの仇討ちへの執念があの鋼のような肉体を震わせているんだ。あんなに恐ろしい呻き声、聞いたことがねえ!」

原田は感動に声を震わせ、隊士たちに向かって叫んだ。

「皆、聞け! 局長は今、薩長へのリベンジを誓って咆哮しておられる! この船の揺れすら、局長の怒りのエネルギーだ!」

近藤は「……リバースしそうなんだよ! 揺らさないで!」と叫びたかったが、永倉がその背中をガシガシと熱く叩き「局長、その悔しさ俺たちが晴らしてみせます!」と泣いて誓うので必死に吐くのを堪えて「う、うむ……」と頷くのが精一杯であった。

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