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第21話:伊東一派の合流
新選組に超エリートの伊東甲子太郎がやってきた。近藤は伊東の放つインテリ特有のキラキラしたオーラに圧倒され、すでに敗北感を味わっていた。伊東が難しい政論を滔々と説く中、近藤は一単語も理解できず脳が完全にフリーズしてしまった。
「……ええと、尊王攘夷の解釈がどうとか言ってるけど僕には、お団子が食べたいという単語しか浮かんでこない。どうしよう、何か言わなきゃ!」
近藤は無知を悟られないよう眉間に凄まじい皺を寄せて、数秒に一度「……いかにも」と、地を這うような重低音で頷き続けた。
だが、この重低音の相槌が伊東には己の論理をすべて見透かし、その先にある真理を沈思黙考している怪物の姿に映った。
「……恐れ入りました、近藤先生。私の青臭い理屈などあなたの不動の士道の前では無力だ。ぜひ、門下に加えていただきたい!」
近藤は「……えっ、仲間になるの? 毎日こんな難しい話を聞かされるの?」と絶望したが時すでに遅し。高学歴集団の加入により、近藤の背伸び生活はさらに過酷さを増すのであった。




