表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/50

第20話:鉄の局中法度

山南の死後、土方は組織を統制するため極めて厳しい局中法度を正式に明文化した。これに背けば即、切腹。近藤はその草案を読み、恐怖でガチガチと歯を鳴らした。

「……トシ。これ、僕も守らなきゃダメかな? もし僕がうっかりお団子を食べに行ったりしたら僕も切腹なの?」

近藤は自分のうっかり癖を自覚しているだけに恐怖で顔を青ざめさせ、土方の袖を掴んで震えていた。

しかし、この様子を見守っていた隊士たちの解釈は真逆だった。

「見ろ、近藤先生のあの震えを。法度を読み上げる手が覚悟で武者震いしている。ご自身をも律しようという、凄まじいまでの厳しさだ」

近藤が(……怖い、誰かこんなルール反対してよ!)と訴えるような眼差しで一同を見渡すと隊士たちは「反逆は一ミリも許さぬ」という冷徹な眼光だと勘違いし、一斉に畳に額を擦りつけた。

「ハッ! 命に代えてもお守りいたします!」

土方は、怯える近藤の肩を叩き満足げに笑った。

「いいぜ勇。お前のその震えのおかげで、鉄の結束が生まれた。これでようやく、新選組も一息つけるな」

近藤は「……そうか。厳しい決まりさえあれば、もう変な人は入ってこないし平和になるんだよね」とようやく安堵の溜息をついた。

だが、その安心も束の間。この鉄の掟を聞きつけ、さらなる理屈と理想を引っ提げた者達が門を叩こうとしていることを近藤はまだ知らない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ