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第2話『1秒先』

放課後の校庭。夕陽が低く差し込み、影を長く伸ばしている。カイはリョウと並んで歩きながら、微かな異変を感じ取っていた。


「最近、変なこと多くないか?」リョウが不安げに呟く。


カイは未来音に耳を澄ます。「…小さな波紋、拡大中」


一瞬の静寂のあと、リョウの足元の砂利が微かに跳ねた。未来音が警告する。「ぶつかる!」


カイは反射的にリョウの腕を掴み、転倒を防ぐ。


「お、お前…またか?」リョウは驚きと安堵の入り混じった表情。


「わからない。でも体が動いただけだ」カイは少し笑いながら答える。


空気の奥で、かすかなざわめきが広がる。黒瀬の影が遠くで動き、低く囁く声が風に乗って届く。


「目に見えぬ波は、すぐそこまで来ている…」


その瞬間、二人の視線は校庭の端に向いた。影が微かに揺れ、何かが近づいてくる。


「…ヤバい、気をつけろ」リョウの声が低く震えた。


カイは深呼吸をひとつ、心を落ち着ける。守るべきものは、仲間の命。小さな能力でも、それを守るためなら力になる。


夕陽の光に反射した校庭の影が、次の波の予兆のように揺れていた。


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