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転生悪役令嬢おじさん、薬草ゴーレムを診断する件

広場を覆い尽くす巨大な影――薬草ゴーレムが吼えた。

「グゥゥゥ……クサクサァァ……!」

その声と同時に、体中のハーブがばさばさと散り、ミントとセージの強烈な香りが広場に吹き荒れる。


庶民たちは鼻を押さえて悲鳴を上げた。

「目がしみる!」「息がスースーして倒れそうだ!」

「こりゃもう健康どころか拷問だ!」


ゴーレムのツタの腕が振り下ろされ、屋台がひしゃげ、薬草が空へ舞い上がる。

王妃は扇子で風を防ぎながら、冷ややかに吐き捨てた。

「……掃除係がまた泣きますわね」


ユリウスは歯を食いしばり、スクワットで踏ん張った。

「筋肉の敵だ! だがどう叩けばいいのか……!」


セレーネは冷徹に分析する。

「……体積の八割は乾燥薬草。力強く見えても、中身は脆いはずですわ」


俺――エレナ=フォン=クラウスはタオルを翻し、堂々と前に進んだ。

「おーっほっほ! 相手が怪物だろうと、やることは変わりませんわ。――診断して、数値で叩き潰すだけ!」


群衆「おぉぉ!! また出たぞ! 悪役令嬢おじさんの健康診断タイムだ!!」


俺はドレスの袖から血圧計を取り出し、巨大なツタの腕に向けて歩み出した。

「さぁ、薬草ゴーレム。あなたの“健康状態”を暴いて差し上げますわ!」


⸻広場を揺るがす、前代未聞の診断バトルが始まろうとしていた。


俺はゴーレムのツタの腕に、ぎゅうぅぅと血圧計のカフを巻き付けた。

「おーっほっほ! 巨大でも腕は腕。測れぬものなどありませんわ!」


庶民「いや無理だろ!」「どうやってカフ回したんだ!」

「相変わらず手際がバグってる!」


ピピッ。

表示された数値は――


「上……260。下……170。――圧倒的な高血圧、薬草漬けの弊害ですわ!」


群衆「ひぃぃ!」「倒れるだろそれ!」

「薬草で血管まで締め付けられてんじゃねぇか!」


ゴーレムは「グオオオォォ……」と唸り、さらに暴れ出す。

俺はすかさず次の器具を取り出した。

「おーっほっほ! 次は体組成計ですわ!」


ユリウス「どこに乗せるんだ!?」

王妃「……床が抜けますわね」


ツタの足を無理やり計測板に押し込む。

ピピッ。


「体脂肪率……ゼロ。筋肉量……ゼロ。――ただの乾燥薬草の塊ですわ!」


群衆「ぶはっ!」「筋肉皆無!」

「中身スカスカのサラダじゃねぇか!」


セレーネは冷徹にまとめた。

「……つまり、この巨体は“実体を伴わぬ見せかけ”。外見は立派でも、実際には脆い」


ゴーレムがツタの鞭を振り回し、屋台が次々と粉砕される。

庶民「ぎゃああ!」「市場がハーブ畑になる!」


俺はタオルを翻し、高らかに宣言した。

「おーっほっほ! この怪物は薬草信仰の極端さの象徴! 数値が証明していますわ!」


⸻次はゴーレムの“効能バフ暴走”が牙を剥く。


薬草ゴーレムの胸の魔石がぎらりと光った瞬間――。

広場いっぱいに濃厚な香気が爆発した。


「ブオオオッ……!」

ミント、ローズマリー、タイム……ありとあらゆる薬草の香りが混ざり、嵐のように吹き荒れる。


庶民たちは鼻を押さえ、次々と崩れ落ちた。

「うわっ! 目がツーンとする!」

「香り強すぎて逆に吐きそうだ!」

「これがアロマテロかぁぁ!!」


ユリウスはスクワットで耐えながら呻く。

「筋肉は……香りに勝てん……!!」


セレーネは冷徹に結論を出す。

「効能の暴走ですわね。適度なら癒やし、過剰なら毒」


さらに、ゴーレムのツタが鞭のようにしなり、屋台を一掃した。

バシャァァン!

ハーブと根菜が宙を舞い、広場は一瞬で薬草の戦場に変わる。


王妃は扇子で顔を覆い、冷ややかに呟いた。

「……この国の掃除係、過労で倒れますわね」


俺――エレナはタオルで汗を拭いながら、毅然と立ち上がった。

「おーっほっほ! 嗅覚への過剰刺激は交感神経を狂わせ、血圧も心拍も乱しますのよ!」


庶民「なるほど!」「数値で説明された!」

「もう薬草テロはゴメンだ!」


ゴーレムが再び胸を光らせる。

「グゥゥ……クサクサァァ……!!」


俺は血圧計を高々と掲げ、宣言した。

「おーっほっほ! 香りで人を支配するなど、健康の冒涜! 次で診断を終わらせて差し上げますわ!」


⸻決戦の刻は迫っていた。


薬草ゴーレムが咆哮し、再びツタの鞭を振り下ろす。

「グワァァァ……クサクサァァ!!」


俺――エレナ=フォン=クラウスはタオルを肩にかけ直し、ドレスの袖から最後の切り札を取り出した。

「おーっほっほ! ではこれで総仕上げですわ――“健康バランス診断”!!」


カフを胸の魔石に巻きつけ、ギュウゥゥ……。

ピピッ。


「心拍……不整。血圧……振り切れ。代謝……ゼロ。――この身体、完全に破綻していますわ!」


群衆「うおおお!」「薬草ゴーレム、虚弱体だった!!」


ユリウスが拳を突き上げ、スクワットの姿勢に入る。

「バランス食を取り入れた筋肉の力、見せてやる!」

彼のスクワットの衝撃で地面が揺れ、ゴーレムの足元のツタがほどけ始めた。


セレーネは冷徹に呟く。

「……極端な信仰は、数字と現実の前に崩れるだけですわ」


俺はタオルを翻し、堂々と叫ぶ。

「おーっほっほ! 薬草は大切、しかし“それだけ”では生きられない!

栄養は調和こそ力――そして筋肉は裏切りませんわ!!」


その瞬間、ユリウスのスクワットの振動と、俺の診断の言葉が共鳴した。

ゴーレムの胸の魔石が砕け、ツタの身体は一気にバラバラにほどけていく。


「グワァァァ……クサクサァァ……」

最後の咆哮を残し、薬草ゴーレムは巨大な薬草の山となって崩れ落ちた。


庶民たちは歓声を上げる。

「勝った! 悪役令嬢おじさんが倒したぞ!」

「数値とスクワットで怪物を討ったぁ!」

「これからは……薬草だけじゃなく、みんなでバランスを考えよう!」


王妃は扇子を閉じ、涼やかに笑った。

「……まさか外交が、料理と筋肉で決着するとは。面白い世の中ですわね」


⸻こうして薬草ゴーレムは倒れ、フィトリア公国には“改革”の風が吹き始めたのだった。

おーっほっほ! 本日は薬草ゴーレムを粉砕いたしましたが、実は“乾燥野菜”も日常生活では大変有益な存在ですのよ。

水分を抜くことで保存性が増し、栄養がぎゅっと凝縮される――それこそ、忙しい台所の強力な味方!


• 切り干し大根

カルシウム・鉄・食物繊維が豊富で、骨と腸の健康をサポート。

⮑ 料理例:煮物やサラダに戻して使えば、噛み応えも栄養もバランス抜群ですわ。


•干ししいたけ

ビタミンDの宝庫。カルシウムの吸収を助け、免疫力アップにも寄与いたします。

⮑ 料理例:出汁をとれば旨味が倍増。炊き込みご飯や煮物で真価を発揮しますわ。


•干し人参や干し大根の葉

ビタミンAやカリウムが凝縮。生より栄養価が高まり、保存にも優れていますの。

⮑ 料理例:味噌汁や炒め物に加えれば彩りも栄養もアップ。


•ドライトマト

リコピンと抗酸化物質が豊富。旨味が凝縮して料理のアクセントに最適ですわ。

⮑ 料理例:パスタやパン生地に練り込むと、まさに健康外交のご馳走!


結論として――

乾燥野菜は“ゴーレム”のように巨大化して暴れることはございませんが、台所でこそ最強の味方。

おーっほっほ! 保存・栄養・旨味の三拍子が揃った乾燥野菜、ぜひ日々の食卓に取り入れてみなさいませ!

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