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新婚約者ヒロイン、転生悪役令嬢おじさんに挑むが筋肉で粉砕される件

「聞きましたわ! あなた、殿下の婚約者だった悪役令嬢!」


広間に甲高い声が響いた。

振り向けば、王子の腕に絡みついた新しい婚約者候補――

金髪に巻き髪、ドレスの裾を翻すいかにもヒロイン然とした令嬢が、俺を睨みつけていた。


「わたくしこそが殿下にふさわしいのです! あなたのようなお下品で健康談義しか能がない方に、居場所はありませんわ!」


……おう、来たな。

本来ならここで泣き崩れて悪役らしく去るんだろうが、俺はおじさん。


「健康談義“しか”じゃねえ。健康談義“こそ”だ」


「な……っ!?」


俺は立ち上がり、ドレスの裾をたくし上げ、いきなりスクワットを始めた。

「見ろ! これが下半身強化の王道だ!」


「な、なにをして……!?」

会場にどよめきが走る。


「膝をつま先より前に出すな! 背筋はまっすぐ! これができる者だけが真に殿下を支えられる!」


「ちょっと、待ちなさい! 美しさは血筋とドレスで決まるのですわ!」


「違ぇよ! 筋肉で決まるんだよ!!」


「き、筋肉ぅぅぅ!?」


会場は爆笑とどよめきに包まれ、ヒロインの顔は真っ赤に染まっていった。


「ふざけないで! スクワットなんて下品ですわ!」

新婚約者ヒロインは顔を真っ赤にして叫んだ。


「下品? 違ぇよ。人類の基礎だ!」

俺はもう一度腰を落とし、ドレスの裾をばさりと揺らした。

「下半身を鍛えずして未来はねぇ!」


「わ、わたくしだってできるんですのよ!」

ヒロインは意地になってスクワットを真似た――が、膝は内側に入り、背中は猫背。


「おいおいおいおい! それはダメだ! 腰をやるぞ! フォームが悪すぎる!」


「ふ、フォーム……?」

「そうだ! フォームは命だ! ドレスだって体に合ってなきゃ台無しだろ!」


「ぐぬぬぬ……!」


会場の令嬢たちがざわついた。

「……言われてみれば正しい」

「姿勢は大事ですわね……」

「悪役令嬢なのに指導が的確すぎる……」



ヒロインは悔しさに涙目になりながら叫んだ。

「なら、腕立て伏せで勝負ですわ!」


「おう上等!」

俺は即座にドレス姿のまま床に手をつき、腕立てを開始。


「いーち! にーい! さんっ!」


「な、なんて滑らかなフォーム……!」

「しかも声が完全に体育会系……!」


ヒロインも腕立てに挑戦するが――ドレスの袖が邪魔して一回もできない。


「ゼェゼェ……! なぜ……できませんの……!」

「そりゃあドレスがきついからだ! 筋肉に自由を!」


「意味がわかりませんわぁぁぁぁ!!」



俺は立ち上がり、ドヤ顔で宣言した。

「わかったか? 貴族に必要なのは財産でも血筋でもねぇ。基礎代謝だ!」


「き、基礎代謝っ!?!?」


観客たちは総立ちで拍手喝采。

「基礎代謝……! なんて説得力!」

「悪役令嬢殿こそ真の改革者だ!」


一方のヒロインは、床にへたり込み、涙目で叫んだ。

「おかしいですわぁぁ! わたくしがヒロインなのにぃぃぃ!!」

「おーっほっほ! 本日のテーマは“基礎代謝”ですわ!」


ヒロイン候補との勝負でも語ったように――健康と美しさの根幹は“基礎代謝”。

これは何もせず安静にしていても消費されるエネルギー量のこと。

つまり“生きているだけで燃えるカロリー”のことですわ!



◆ 基礎代謝の内訳

・筋肉:約20%(ここを鍛えるのが一番効率的!)

・肝臓:約20%

・脳:約20%

・その他(心臓、腎臓など):残りの大部分


◆ 加齢による低下

・10代後半をピークに、年齢とともに基礎代謝は下がりますの。

・特に30代以降は筋肉量の減少が大きな要因。

・だからこそ“筋トレ”で代謝を底上げすることが肝心ですわ!


◆ 高めるポイント

・筋トレ(特に大筋群:脚・背中・胸)

・バランスの良い食事(タンパク質+ビタミンB群)

・睡眠をしっかり取る(ホルモンが代謝を左右しますのよ)



「つまり――基礎代謝を制する者が、美と健康を制する!

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