王妃主催、淑女たちのスクワット茶会に転生悪役令嬢おじさんも巻き込まれる件
王城奥、薔薇園に面した大広間。
磨き抜かれた大理石の床に、豪奢な絨毯……そしてその中央に置かれたのは、優雅なお茶会用のテーブル――ではなく。
「……踏み台昇降台?」
「マット? あと……バランスボール……?」
招かれた貴族令嬢たちは、顔を見合わせて固まっていた。
そんな中、王妃がすっくと立ち上がる。
「本日はようこそ。今日のお茶会は――『健康茶会』といたします」
場内がざわめいた。
「け、健康……?」
「わ、わたくし紅茶とケーキをいただく気で参ったのですが……」
王妃は優雅に笑う。
「まずは軽いスクワットでございます。ブルガリアンスクワットから始めましょう」
「ブルガ……リア……?」
「淑女が淑女を裏切った日だわ……」
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その時、遅れて到着した俺――転生悪役令嬢おじさんは、扉を開けて絶句した。
「……おーっほっほ! って何してんのアンタら!? ドレスでランジしてんじゃねぇぇぇ!!」
すでに数名の淑女がふらつきながらも片足スクワットをしていた。
王妃はドレスを翻しながら手本を示し、完璧なフォームを披露する。
「殿方に頼らずとも、己の脚で立つ。それが真の淑女の嗜みですわ」
貴族令嬢たち「おぉぉぉぉ……!」
……いやいやいや。なんだこれ。
俺の知ってるお茶会はもっとこう、ケーキとか……砂糖とか……。
「おじさん令嬢! ちょうどいいところに来ましたわ!」
王妃が俺を指差す。
「次の指導はあなたにお願いする!」
「おい待て、俺の予定表にそんなの書いてねぇぞ!?」
貴族令嬢たちはキラキラした目で俺を見つめていた。
「健康第一の伝道師が来たぞ!」
「次はどんな地獄メニューが……!」
……いやいやいや。なんで期待してんだよ。
「よろしい。では本日のテーマは――スクワットとお酢ドリンクの融合ですわ!」
俺は半ばヤケクソ気味に高らかに宣言した。
場内「おぉぉぉぉぉっ!!!」
「まずは椅子を後ろに置いて、浅めのスクワットを。
膝は内側に入れるな! 背筋は伸ばして、呼吸は止めるな!」
「は、はいっ!」
ドレスを着た淑女たちが一斉にスクワットを始める。
バッサバッサとスカートが広がり、庭師が悲鳴をあげる。
「ちょ、ちょっと庭の薔薇に引っかかってますぅぅ!」
「おーっほっほ! 引っかかったら、それもまた負荷ですわ!」
俺は令嬢ムーブを維持しつつ、内心は完全におじさんテンションだった。
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そして、汗をかいた参加者に王妃が差し出したのは――
「さあ皆さま、こちらのお酢ドリンクをどうぞ」
「お酢!? このタイミングで!?」
王妃はにこやかに微笑んだ。
「運動後の血糖値スパイクを抑え、疲労回復にも良いのですわ」
俺も頷く。
「……いやマジで理にかなってるから困るんだよな」
貴族令嬢たち「す、すっぱ……! でもなぜか爽やかですわ!」
会場はまるで新興宗教のような熱気に包まれた。
「悪役令嬢おじさんばんざーい!」
「王妃ばんざーい!」
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その頃、会場の隅で王子とリリアーナがこっそり覗き見していた。
「な、なんだこれは……」
「殿下、社交界の女性たちが……みんなスクワットしてますわ!」
王子は膝から崩れ落ちた。
「なぜだ……なぜいつもお前ばかり……」
リリアーナは必死に王子を慰める。
「だ、大丈夫ですわ! スクワットなんて一時の流行……きっと……!」
だがその時、観客席から凄まじい声が上がった。
「次はシャトルランだぁぁぁ!!」
「ブルガリアンスクワット第二ラウンド!!」
……完全に、健康地獄の茶会と化していた。
「はい次! ブルガリアンスクワット第二ラウンドぉぉぉ!!」
俺が叫ぶと、令嬢たちが一斉に椅子を後ろにセットした。
「うぅぅぅ……ドレスが裂けそうですわぁぁ!」
「靴ヒールだからふらつくんですけどぉぉ!」
転生悪役令嬢おじさんの俺は冷静に指導する。
「足幅は広めに! 重心を前にしすぎるな! 淑女よ、体幹を意識せよ!」
「おーっほっほ! さすがおじさん令嬢!」
「なんか言ってることは完全に体育教師ですわ!」
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王妃はさらに張り切っていた。
「皆さま、休憩にはプロテインシェイクをどうぞ! 本日は異世界フレーバー“スライムベリー味”ですわ!」
「す、スライム……!? でも意外と美味しいですわ!」
「むしろ回復薬の味がしますわ!」
参加者の目は輝き、完全にテンションが振り切れていた。
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そんな中、リリアーナは泣きそうな声をあげた。
「殿下ぁぁ! どうしてみんな健康派に……!?」
王子は奥歯を噛みしめる。
「くそっ……俺だって……!」
と、突然スクワットに乱入した。
「見ろ! 王族の威信を見せてやる!!」
ドタッ。
「……ぐぇぇっ!」
一回目で膝をつき、そのまま崩れ落ちる王子。
観客「弱すぎる……」
「いや私の祖父の方が強いぞ」
「もはや平民未満だ……」
王子「や、やめろぉぉ! 比べるなぁぁ!!」
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俺はため息をつき、そっと王子にタオルを渡した。
「……王子よ。見栄を張るな。まずは自分の数値を知るところから始めるんですわ」
「す、数値……?」
「そうだ。スクワット回数も、握力も、血圧も――全部、数値だ」
観客「名言きたぁぁぁ!!!」
王子は顔を真っ赤にしながら、タオルで汗を拭った。
(……なぜだ。なぜ俺は、いつも“あのおじさん令嬢”に教えられてしまうんだ……)
茶会はもはやカオスの極みだった。
スクワットにブルガリアン、シャトルラン……そして最後にはなぜか腕立て伏せ競争まで始まっていた。
「淑女の皆さま、ドレスでプッシュアップ! これぞ本日の締めですわ!」
俺は高らかに宣言する。
「おーっほっほ!」
「悪役令嬢おじさんばんざーい!」
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そのとき、王妃がすっと立ち上がった。
「皆さま、ご覧ください。私は王妃として――今日まで伝統を大切にして参りました。
けれど、伝統だけでは民の心も体も守れません。健康こそが、真の宝ですわ!」
「王妃様ぁぁぁ!!」
「かっけぇぇ!!」
観衆は総立ち。
貴族淑女たちは涙を流しながらスクワットを続けた。
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王子は青ざめていた。
「ま、待て……! 母上まで……!」
リリアーナも肩を震わせる。
「ど、どうしてですの……!? 婚約破棄で勝ったはずなのに……!」
二人はもはや完全に空気。
一方で俺は、観客にタオルを配りながら言った。
「おーっほっほ! 諸君! 数値を恐れるな! 数値は裏切らない!
血圧、握力、シャトルラン――それが真の序列ですわ!」
「うおおおおおおお!!!」
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王妃はにっこり微笑んで、俺に耳打ちした。
「……貴女、やっぱり只者ではないわね」
俺は苦笑する。
「いやただのサラリーマンおじさんなんですけど……」
こうして「スクワット茶会」は、社交界に新たな伝説を残したのだった。
本日のまとめ役は、もちろんこの転生悪役令嬢おじさんですわ!おーっほっほ!
さて今回は お酢(酢酸) の健康効果について。
1.血糖値の上昇をゆるやかに
お酢に含まれる酢酸は、炭水化物がブドウ糖に分解されるスピードを少し遅くします。その結果、血糖値スパイク(急上昇)が抑えられる。特に白米やパンと一緒に摂ると効果的ですわ!
2.疲労回復
運動後に溜まる乳酸の代謝を促す働きがあるとされます。実際、酢酸はエネルギー代謝のサイクルに組み込まれやすく、疲労感を軽減するサポートになるんですの。
3.血圧の安定化
動物実験や人の臨床試験でも、酢酸摂取で血圧が下がる効果が報告されています。メカニズムはまだ研究途上ですが、ナトリウム排泄を促す説が有力。
4.摂り方のコツ
大さじ1杯程度を目安に。水や炭酸で割ったり、ドレッシングやピクルスにして摂るのがおすすめですわ。ただし、原液をそのまま飲むのは胃や歯に負担になるのでご注意!
5.種類による違い
・黒酢:アミノ酸が豊富でコクがある
・リンゴ酢:果実由来で飲みやすい
・穀物酢:料理全般に万能
味わいと栄養の差を楽しむのも一興ですわ!
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つまり「婚約破棄より深刻なのは血糖値スパイク」なんて言いましたが、実際にお酢をうまく取り入れるのはかなり有効なんですの。
さぁ皆さん、次のお茶会は「砂糖菓子」ではなく「ピクルス」で乾杯ですわ!おーっほっほ!




