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伝統派の逆襲、社交界の威信 転生悪役令嬢おじさん、健康数値で全てを論破する件

王城の社交大広間。

テーブルには銀食器とケーキの山。

だが今日のお茶会は、ただの社交場ではなかった。

――伝統派と健康派が正面衝突する「公開討論会」である。



老侯爵が声を張る。

「王家の誇りは豪奢なる宴! ケーキとワインなくして何が社交か!」


「そうですわ!」とリリアーナが加勢する。

「健康だの数値だの、泥臭い話は学園の運動場でやってくださいまし!

 わたくしは華やかな場で“美”を示すのです!」


拍手が上がり、伝統派に勢いが戻る。



だが俺はティーカップを置き、ゆっくり立ち上がった。

「おーっほっほ! 侯爵閣下、質問ですわ。

 ……紅茶に砂糖、何杯入れました?」


「ふん、五杯だが――」


「WHO推奨一日摂取量を、この一杯で突破してますわ!」


会場「ぎゃはははは!!!」

若い貴族「じゃあ俺の無糖の方が正解?」

「むしろ健康的に見える……」


伝統派の笑みがひきつる。



リリアーナが震えながら反論する。

「で、でも! 甘味は心を潤すもの! 愛と伝統の証明ですわ!」


「愛より先に血糖値がスパイクして倒れますわ!」

俺は懐から測定器を取り出す。

「ではここで、実測してみましょうか」


「ひぃぃぃ!?」

会場は爆笑の渦。



王子が立ち上がった。

「やめろ! 数値で伝統は測れぬ! 王家の誇りは剣と血筋だ!」


「では殿下、握力をどうぞ?」

差し出された握力計。

王子は渾身で握る――


「……28kg」


静寂。


「……」

「……」

会場「よわっっ!!!」


王子「比べるなあああああああ!!!」

床に崩れる王子。



討論会はますますカオス化する。

侯爵は「伝統のワイン樽」を持ち出すが、

俺は「アルコール依存のリスク」を淡々と語り、観客が「確かに」と頷く。


リリアーナは「淑女はドレスの美しさで勝負ですわ!」と叫ぶが、

俺は「そのコルセットで肋骨圧迫→呼吸機能低下」と医学的に論破。


観客「ぎゃはははは!!」

「呼吸機能www」



最終ラウンド。

伝統派が最後の切り札として「王家晩餐の巨大ケーキ」を持ち込む。

「これこそ王家の威信!」


だが俺は一歩前に出て、高らかに叫んだ。

「ケーキは週一、砂糖半分! 代わりにオートミールクッキーを常備ですわ!」


「「「ぎゃはははは!!!」」」


会場は爆笑と拍手で大揺れ。

「健康第一! 健康第一!」のコールが湧き起こる。



王子は頭を抱えて叫んだ。

「くっ……なぜだ! なぜいつもお前ばかり……!」


リリアーナは泣き崩れる。

「殿下ぁぁぁぁ! でももう誰も私たちを見てくれませんわぁぁ!」


だが誰も彼らを気にしていなかった。

この日、社交界は正式に――

「伝統のお茶会」から「健康討論会」へと姿を変えたのである


「まだだ! 我ら伝統派は負けてはおらぬ!」

老侯爵が杖を突き、再び立ち上がった。

「健康がどうした! 余の祖父の時代から、ケーキと紅茶で国は繁栄してきたのだ!」


「そうですわ!」リリアーナも必死に声を張り上げる。

「甘味は社交の華! 健康談義で人は集まりませんわ!」


会場が揺れた。確かに伝統派の言葉には「歴史の重み」がある。

一瞬、観客の視線が俺から離れる。



俺は深呼吸し、わざとゆっくり歩み出た。

「侯爵閣下。あなたの祖父上は、何歳で亡くなられました?」


「……五十六だ」


「おーっほっほ! それは平均寿命より短いですわ!」

俺はすかさず観客を指差す。

「諸君、我らの目指すは“長生きしてこそ国の宝”! 伝統もよいですが、健康あってこそですの!」


観客「おぉぉぉぉぉ!!!」



追い詰められたリリアーナは震える声で叫ぶ。

「で、ですが! 痩せすぎの淑女は気品に欠けますの! ふくよかこそ美の証明ですわ!」


俺は笑みを浮かべ、扇子を広げて高らかに告げた。

「ふくよかは結構ですわ。ですが――“内臓脂肪”は別腹ですの!」


会場「ぎゃはははは!!!」

若い貴族「内臓脂肪www」

「それは気品じゃなくて危険だぞ!」


リリアーナは顔を真っ赤にして泣き崩れた。



最後に立ち上がったのは――王子だった。

「静まれ! この茶番はもう終わりだ!」

彼の瞳には怒りと屈辱が渦巻いていた。


「健康第一? 愚かしい! 王家の威信を取り戻すのは、剣と伝統だ!

 悪役令嬢おじさん、お前の流儀はここで終わりだ!」


会場が静まり返る。

空気はピンと張り詰め、次の一言にすべてが委ねられていた。



俺はあえて沈黙を保ち、そして――

カップを高々と掲げた。


「……ならば、この紅茶で勝負ですわ」


「な、なに?」


「砂糖五杯の伝統派紅茶か、ポリフェノールたっぷりの無糖緑茶か。

 どちらがこの国を未来へ導くか……皆の舌と身体で確かめるのですわ!」


「「「おぉぉぉぉぉ!!!」」」


観客が総立ちになり、伝統と健康をかけた“お茶会バトル”は最高潮へ――。


王子は顔を歪めて叫ぶ。

「なぜだ! なぜいつもお前ばかり……!」


リリアーナは泣き叫ぶ。

「殿下ぁぁぁぁぁ!!!」



こうして、社交界の威信をかけた「伝統 vs 健康」の戦いは、

もはや王国全体を揺るがす大騒ぎへと発展していったのであった。

転生悪役令嬢おじさんの健康指南コーナーですわ!


◆ヨーグルト編

おーっほっほ! ヨーグルトと聞くと「腸にいい」イメージが先行しますが、それだけではございませんのよ。

•プロバイオティクス効果:ビフィズス菌や乳酸菌が腸内環境を整え、免疫機能の調整にも役立ちますわ。

•カルシウムとタンパク質:骨と筋肉の維持に必須。特に高齢者には転倒予防の観点からも重要ですの。

•種類による違い:加糖タイプは糖分過多に要注意。無糖・ギリシャヨーグルトならタンパク質が豊富で腹持ちも抜群!


ちなみに“朝の一杯”よりも“寝る前”に摂る方が、乳酸菌が腸に届きやすいという報告もありますの。夜食にスイーツを食べるくらいなら、無糖ヨーグルトを選ぶのが淑女の嗜みですわ!



◆緑茶編

次に緑茶! 社交界の紅茶も結構ですが、日本の緑茶は世界が注目するスーパードリンクですの。

•カテキン(EGCG):強力な抗酸化作用。生活習慣病リスクを下げる報告も多数。

•カフェイン+テアニン:覚醒とリラックスの絶妙なバランス。集中力アップに効果的でございます。

•虫歯・口臭予防:カテキンが抗菌作用を持つので、社交界のお口エチケットにもぴったりですわ!


さらに緑茶は血糖値の上昇を緩やかにする働きもあり、甘いケーキと一緒に飲むなら紅茶より断然おすすめ。伝統派に言わせれば「渋い」ですが、実際は“渋みこそ健康”なのですわ!



まとめ

•ヨーグルト → 腸から全身を守る“内側の盾”

•緑茶 → 酸化と疲労を防ぐ“日常の鎧”


つまり、ヨーグルトと緑茶を日課にすれば――悪役令嬢も王子も庶民も、等しく健康国家の民になれるということですわ!


おーっほっほ! 婚約破棄より大切なのは、腸内フローラとカテキン摂取ですのよ!!!

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