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婚約破棄令嬢転生おじさん、転生初日から王子より血圧が気になる件  作者: Y.K
第八部

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転生悪役令嬢おじさん、総合力で世界を黙らせる件

メディカ中央競技場に、荘厳な鐘の音が鳴り響いた。老教授が壇上に立ち、杖を掲げる。

「第八競技――《耐久パフォーマンス》! これまでの力を総合し、最後まで“健康”を維持できる者こそ、真の王者とする!」


観衆「総合力!?」「全部まとめて!?」とざわめきが広がる。


ルールはこうだ。数時間にわたり、握力測定から持久走、姿勢保持、呼吸法、軽い演舞までを通しで行う。その間、どんな妨害や誘惑があっても倒れず、自分を律し続けた者が勝者となる。


まず名乗りを上げたのは北方肉食国家の女戦士。「肉こそ全て! 私は肉を食べ続けて最後まで立ち続けてみせる!」観衆「胃が爆発するぞ!」と大笑い。


砂漠薬草国家の学者は厳かに告げる。「断食こそ極意。私は何も食べず、ただ精神だけで持久を示す」観衆「いや前に倒れてたやん!」と爆笑。


海洋国家の船乗りは塩壺を掲げ、「塩で体は走り続ける!」と叫ぶ。観衆「血圧急上昇コース!」と総ツッコミ。


場内が混沌に包まれる中、クラウディオ王子が一歩前に出た。胸を張り、真剣な眼差しで宣言する。

「余はエレナに導かれ、ここまで歩んできた。握力、走り、姿勢、呼吸、そして食事……どれも未熟だった。だが今日、この総合力で証明する! 哀愁王子ではなく、健康王子として!」


観衆「おぉぉ!」「哀愁返上なるか!?」とどよめく。リリアーナは胸に手を当て、震える声で囁いた。「殿下……! 最後まで、どうか……!」


そして俺――エレナ=フォン=クラウス(中身はおじさん)は、タオルを翻し、高らかに笑った。

「おーっほっほ! 集大成にふさわしい舞台! 健康の王道を示す好機でございますわ! 皆の者、真の耐久を目撃なさいませぇぇ!」


観衆は熱狂し、いよいよ総合力決戦の幕が上がろうとしていた――。


太鼓の音とともに、第八競技《耐久パフォーマンス》が始まった。最初は握力。鉄球を握りしめる肉食国家の女戦士が「グォォ!」と叫んで器具をきしませたが、直後に大量の肉を食べ過ぎた腹が痛み、顔を青ざめさせる。「ぐ、ぐぅ……!」観衆「早すぎる腹痛脱落!」と爆笑。


続いて薬草国家の学者は呼吸を整え、断食の冴えを見せるかと思いきや、二分も経たずふらりと揺れ、倒れ込む。「視界が……白い……」観衆「またか!」「草だけじゃ生きられん!」と悲鳴と笑いが交錯した。


海洋国家の船乗りは塩を舐めながらスクワットに挑戦。「塩が力だぁ!」と叫ぶたびに血管が浮き出し、数分後には鼻血と汗でぐちゃぐちゃ。「ぐわぁぁぁ!」観衆「塩分過多でリタイア!」と総ツッコミ。


一方、ユリウスは筋肉を光らせながら全力で挑む。「筋肉に耐久など不要! 俺は筋肉で持久をねじ伏せる!」観衆「何言ってんだ!」と大爆笑。しかし、ポージングを繰り返すうちに心拍が跳ね上がり、早々に息が切れた。「ぐぬぬ……筋肉も休ませねば……!」


そして舞台に残ったのは――クラウディオ王子と俺。王子は汗にまみれながら必死に動きを続ける。「余は……哀愁で終わらせはせぬ……!」その眼差しは真剣そのもの。しかし三歩目でつまずく癖は未だ健在で、観衆が「危ないぞ!」と叫ぶたびに脈が乱れる。リリアーナは涙ぐみながら扇子を握りしめ、「殿下ぁ……呼吸です! 深く、ゆっくり……!」と必死に声援を送った。


セレーネは冷静に見守り、「殿下の努力は本物……だが限界が迫っている」と呟く。その言葉通り、王子の脚は震え、肩で息をしながらもなお前を見据えていた。


俺はそんな王子の横に並び、タオルを翻して声を張り上げた。

「殿下! 総合力とは一点の強さではなく、弱さを抱えながら続けること! ここで投げ出せばゼロ! 踏みとどまれば、一歩が未来を変えますわぁ!」


観衆「おぉぉ!」「おじさん令嬢の檄きたー!」

熱気が会場を揺らす中、王子の運命を懸けた挑戦は続いていった――。


王子の呼吸は荒く、肩が上下に揺れていた。足取りは重く、今にも崩れそう。それでも彼は「余は……ここで……倒れぬ……!」と必死に叫んだ。その姿に観衆は「頑張れ王子!」「哀愁を越えろ!」と声を合わせる。


だが限界は近い。リリアーナが駆け寄ろうとした瞬間、俺は片手で制し、タオルを翻した。

「おーっほっほ! 殿下! ここからが総合力の真骨頂! 一つの力ではなく、全てを“つなぐ”ことですわ!」


俺は深く息を吸い込み、タオルを胸に当てて呼吸を整えた。そのまま背筋を伸ばし、軽くスクワット。さらに肩を回し、ステップを踏む――呼吸・姿勢・柔軟・持久・心拍・動作、すべてを一連の流れにまとめ上げる「おじさん式耐久ルーティン」だった。


観衆「おぉぉーー!」「全部の競技を一度に!?」「まるで舞踊だ!」と大歓声。


「健康とは断片ではなく、積み重ねの連鎖! 呼吸で心を整え、姿勢で体を守り、柔軟で動きを広げ、食で支え、持久で未来を掴む! この一連の流れが“総合力”ですわぁぁ!」


俺の声に合わせて、クラウディオ王子も必死に動きを真似た。タオルを胸に当て、深く息を吐く。背筋を伸ばし、膝を曲げて立ち直る。その瞬間、震えていた脚が一歩前に踏み出した。


「余は……できる……! 転倒王子ではなく……健康王子として!」

脈計の針が安定し、姿勢も整い、顔には凛とした光が宿る。


リリアーナは涙を流し、「殿下……! 本当に……!」と叫び、セレーネは微笑んだ。「総合力とは、自分を知り、受け入れ、整えること……エレナ様、やはりあなたは導き手ですわ」


ユリウスは筋肉を震わせて吠える。「ぐぬぬ……! だが筋肉も総合力の一部だぁぁ!」観衆「まだ言うか!」と爆笑。


会場は総立ちとなり、「おじさん令嬢!」「健康王子!」「世界基準!」と叫びがこだまする。俺はタオルを掲げ、高らかに笑った。

「おーっほっほ! 健康とは一瞬の力ではなく、一生の積み重ね! この場で、その証を示しましたわぁぁ!」


総合力の舞台は、爆笑と喝采と感動の渦に包まれたのだった――。


競技終了の鐘が鳴り響くと、観衆の熱気は一層高まった。老教授が壇上に進み出て、杖を高々と掲げる。

「勝者は……健康国家代表、エレナ=フォン=クラウス殿、そしてクラウディオ王子! 二人は総合力をもって健康の真髄を示した!」


観衆「うぉぉぉーー!!」「おじさん令嬢!」「哀愁王子が健康王子に!」と総立ちの大喝采。


クラウディオ王子は汗に濡れた顔を上げ、胸を張って声を張り上げた。

「余は……ついに走り、立ち、呼吸を整えた! もう哀愁ではない! 健康を掲げ、未来を歩む王子だ!」

観衆「おぉぉ!」「本当に変わった!」と感嘆の声。


リリアーナは涙を拭いながら笑みを浮かべた。「殿下……! わたくし、この日を待っておりました!」

セレーネは静かに頷き、「健康とは誰かの導きではなく、自ら選び取ること……殿下はそれを証明なさいました」と囁いた。


ユリウスは筋肉を揺らして唸る。「ぐぬぬ……筋肉単体では勝てぬと……だが! 筋肉は総合力の要素だ! 俺は筋肉で未来を……!」観衆「まだ言うか!」と爆笑。


俺はタオルを翻し、ドレスをひらめかせて高らかに笑った。

「おーっほっほ! 健康に近道はございません! 小さな努力を積み重ね、それを続ける勇気こそが真の力! 殿下の歩みは、その証左でございますわ!」


観衆は総立ちで拍手を送り、「健康バンザイ!」「世界基準だ!」と声を合わせる。老教授は感慨深げに呟いた。「まさか健康大会で、ここまで人の心が動くとは……」


こうして第八競技《耐久パフォーマンス》は幕を閉じた。哀愁から脱却した王子、導き手としての令嬢おじさん――二人の姿は、観衆の記憶に深く刻まれた。

おーっほっほ! 第八競技は《耐久パフォーマンス》でございましたわ! これまでの握力・持久力・柔軟・姿勢・呼吸・食事……すべてを一度に試す集大成。殿下もようやく哀愁を越え、健康王子の第一歩を示すことができましたわね。


さて、ここで少し現実的なお話をいたしましょう。健康の総合力とは何か? それは一点の能力だけを極めるのではなく――「呼吸・姿勢・筋肉・食事・休養」をバランス良く積み重ねることですわ。どれか一つだけ頑張っても、残りが欠ければ健康は続きませんの。


実生活でも取り入れやすい「おじさん式耐久ルーティン」をご紹介いたしますわ:

1.深呼吸10回(朝起きたらタオルを胸に当てて)

2.軽いスクワット10回(背筋を伸ばして、腰を落とす)

3.肩回し左右10回(呼吸に合わせて)

4.前屈ストレッチ30秒(反動をつけずにじんわり)

5.一口野菜を加える(昼食にサラダを添えるだけでも効果あり)


この流れを毎日数分で続けるだけで、心肺・姿勢・柔軟・筋力・栄養がまんべんなく鍛えられますわ。まさに「耐久パフォーマンス」の日常版でございます。


大切なのは完璧を求めることではなく、「昨日より一歩続けられた」と積み重ねること。殿下が示したのも、この小さな継続こそが未来を変えるという証でしたわ。


……とはいえ、この小説の世界ではタオル一枚で世界大会を制してしまうのですけれどね! おーっほっほ!

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