平凡な男の生き方
僕は、「生きていてよかった」という言葉を何回言ったのだろうか、
そんな僕の考える。【平凡な男の生き方】
彼は産声を上げた、数人の大人たちに祝福されながら。
純粋な心を持つ赤子が生まれた。
彼は一人っ子だった。
順調に保育園に行き、公立の小学校へ行った。
そこでは、楽しいことばかりだった。
おいしい給食と、多くの友達、少し苦手な子はいるが楽しかった。
彼は、目立つことが嫌だった。
基本は周りに同調し、安全に生きていた。
でも、彼にも前に出て目立ちたいという欲があった。
その欲を自覚したのは中学生のころだった、文化祭の発表で前に出ないといけなかったとき。
彼は前に出て興奮した、人の前に立つ緊張感、そしてそれを乗り越えた高揚感。
彼は舞台に立ちたいと、目立ちたいと思うようになった。
でも彼の臆病な心がそれを邪魔した。
やがて彼はその思いをそっとしまい、自分の思いを殺して生きるように決めた。
これが僕の考える【平凡な男の生き方】。