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世界の終末

その戦いは…黙示録の世界の終末…でした。


炎の魔神が繰り出す溶岩の塊を、大魔王一条様が、闇の空間へと吸い込み、光の天使様が、闇の空間を消滅させる。


大魔王一条様が、巨人に命令し遥上空から打ち下ろされる巨人のパンチを、炎の魔神が片手で受け止めると、光の天使様が、大魔王一条様目掛けて、光の剣と共に突撃するのです。


それを悪魔が自身を犠牲にして防いだと思えば、大魔王一条様は持っていた禍々しい鎌で、悪魔諸共、光の天使様を切り裂こうとするのでした。


そんな攻防が永遠と続くかのように見えたのですが…徐々に大魔王一条様が劣勢になってきます。


「おねがい、一条様、いえ、茜ちゃん、友達でしょ? 一緒に楽しく過ごすんでしょ?」


と大魔王一条様に抱きつきました。だって、このままでは…一条様が殺されてしまうから…。


TVドラマがCMに切り替わるように、一気に何もない、ただの校庭に切り替わりました。


「ともだち…」と呟くと、私に寄りかかるように、だらんと力を抜いた一条様…。


「全く、何がどうなってるんだ?」と炎の魔神が近づいてきます。


「ひ、ひぃぃぃっっっっっっ!!」


「煩いっ!!! これでどうだ?」魔女っ子でした。魔神は、魔女っ子でした…。


私が事件のあらましを説明している中、光の天使様が、切断された生徒の腕を再び繋ぎました。


ぐったりと私の腕の中で、可愛く眠っている一条様。やはり、悪い人には見えません。


校舎の結界が解かれると、桜様が焦って近寄ってきました。


「おい、茜っ!! あっ、お師匠様? こ、これは??」


「あー…煩い。桜、絨毯を出せ、茜と…そこのお前も、一緒に来い」


絨毯に乗った光の天使様は、バタンと絨毯の上に倒れてしまいました。きっとお疲れなのでしょう。


私が呼ばれたのは、目覚めた時、私がいないと暴れる可能性があるからでした…。


でも、一条様がお目覚めになったのは…。四日後のことです。その間…目茶苦茶緊張しましたよ!!


「おはよう…。ふわぁぁぁっ。あれ? お姉さん? お師匠様? 本田さん?」


目覚めたばかりなのに、金剛寺様に、頭を拳でグリグリと締め上げられています。


「お前はっ!! 国防費を何だと思っているんだ? 何百億使わせるんだよっ!!」


「いででででっぇぇ!! お、お師匠様っ!! な、何のことだが…」


「それに、私が苦労して溜めた…魔力を使わせやがって…」


「ヒィィィっっっっ!!! 死ぬ…。やめてぇぇぇ…」


私は笑ってしまいました。本当に普通の女の子なんだって…。


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