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日本の最高戦力がいる日常

「今日から、新しくクラスメイトになる。相田 桜さん、一条 茜さんだ。みんなわからないことを教えてあげて欲しい」


はうっ!!! なんてことでしょうっ!! 七海ちゃんと違うクラスにっ!! もう学校行くのやめようかな…。 


「相田 桜だ。金剛寺 忍の弟子として、数カ月、修行してきた。気に入らない奴は実力で排除する」


一瞬、教室がザワリとしたが、流石、上級国民以上の生徒たち、あっという間に自制を取り戻す。


えっ!? 何、そのキャラ作り…。そっち系で学校生活を?? 驚きを抑えきれないのは私だけ?


「まぁ、相田さん。お手柔らかに。それでは次、一条さん、ご挨拶をお願いします」


「は、はい。一条 茜です。数カ月遅れてのスタートとなりますが、よろしくお願いします」


挨拶が終わると、桜ちゃんから、左のボディーブローを喰らう。あたたたた…。


「お前ら、一条様は、この通りお優しい方だ。だが決して舐めたマネをするなよ?」


うわっ!! 桜ちゃん。だから…そんな…ハードモードいらないって…。


より漆黒に近く光を反射しない素材で作られた魔女っ子衣装。そのアクセントによりリアルなドクロさんが飾られている。正直、見た目はメチャ怖い。


私の席は、窓側の一番後ろ。たぶん魔女っ子帽子が、邪魔だからなのだろう。桜ちゃんは廊下側の一番後ろだ。


「よろしくね」と笑顔で隣の男子に声をかける。


「ば、ばい、よどしくおねがいじます…」決して目を合わせること無く返事が返ってきた。


違う。絶対に駄目。こんなの駄目。もっと青春&ラブな学校生活じゃないと、駄目。


”どういうこと? 何かおかしいっ!! なぜ、こんなに怖がられているの?”


泣きそうになりながら、お姉さんに脳内通信で、愚痴を言う。


”まぁ…。茜ちゃんが修行中も、幾度も世界から攻撃を受けてね。流石の国民もただ事じゃないと思い始めたわけ。それで国民からの圧力に負けて、情報公開をしたのよ。日本を守っているのが、師の金剛寺 忍と、私と、茜ちゃんだってね…。三人だけってのは、流石に頑張っている人からすると面白くないと思われるけど、師がそれで良いって言うから…だれも逆らえないわよね…”


えっ!? 何、日本の最高戦力の女の子が隣りに座ってる? そりゃ…緊張を通り越して、ガクブルだよね…。ごめん、名も知らない隣の男の子…。


”うーっ…。そんなの嫌だな…”


”だから、将くんが、がんばって、国立魔法防衛大学附属中学校にしたのよ? 一般の学校だったら、今頃、収拾がつかないほどの大混乱よ?”


”ありがとう。お姉さん。もう少し頑張ってみる…”


脳内通信を終わらして、黒板を見ると、算数の授業だ。ふむふむ。内容は一般的な公立と同じレベルだね。そんなことを考えながら、ぼーっとしていると先生と目が合った。


「ひっ!!!」と先生は怯え、授業は中断してしまった。

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