相手はお父さん?
桜のテンションが高い理由がわかった。私専属のAランク護衛隊長・柴田 兵太さんとする?
「はい? 柴田さんって…独身だけど、34歳ぐらいじゃなかった?」唖然とする私…。
「うん。私は年上が好きなの。お父さんみたいな…」クネクネと恥ずかしがる桜…。
「22歳差だぞ? 本当に、いいのかよ?」ありえないという顔の将。
「うん…。お師匠様が強引に説得して、柴田さんに無理やりOK出させたみたい…へへっ」
目茶苦茶嬉しそうな桜。これは、もう…本人が良いなら、仕方がないかも。
「日本中のロリコンどもが発狂しそうだな」肩を竦める将。
「それとね…私、16歳になったら、柴田さんと結婚するの。高校には行かないわ。だって茜守るのが仕事ですしょ?」
「お…おめでとう…」
「おめでとう、桜、幸せそうだね」
「うん、ありがとうっ!! それで…今日ね、柴田さんが来るの…そのとき、ちょっと…小屋から…離れてて欲しいんだけど…」
モジモジクネクネ桜に、将も私も、納得してOKを出した。
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柴田さんが来た。ただでさえ三人が全裸で目を合わせ難い中、桜との結婚まで話に上がっているのだ。
何ともばつが悪そうな顔だったが、二人がOKしたことならと、将と話し合った通りに、「おめでとうございます」と素直に祝福した。
「茜様、これは…金剛寺様の強制ということもありますが、桜と…しっかりと話し合い、真剣に決めたことです。22歳という年の差、相手が小学生ということもありまして、なかなか周囲の理解が得られませんでしたが、これも金剛寺様のお力のおかげで…どうにか、ここまで来ることが出来ました」
まぁ…歩く法律である、お師匠様がOKなら、誰も文句は言うまい。
「柴田さん、桜がお待ちです。二人でゆっくりできる時間も少ないですし、後はお二人で」
大人の対応ができる将。というより、鬼の形相で、桜がこちらを睨んでいたのだ。
「将、森の探索でもしようか」と提案すると、「OK」と返事が返ってきた。
森までの道中、将の重力魔法について、細かいことまで質問した。
最近、相手を探すためだと桜が外の世界に出て行く機会が多かったため、将と二人きりになるのも随分となれた。
「応用ができるってことは、発想が大事なんだよ。まぁ、お師匠様の言葉だけどな」
「ふぅ〜ん。将って、エロいこと以外でも頭使うんだ…」
「おいっ!!」
ふざけ合い戯れながら森へ行く二人でした。