知ること
生きることだけで精一杯な私たちの前に、お師匠様が現れ全裸の私たちを観察する。
「ふむ。どうにか生きているようだな。栄養もきちんと取れている」
お師匠様は、わたしのおっぱいをダイレクトに揉んでいるが、気にしたら負けなのだろう。
「よし、次の修行だ。今からお前らに魔力を与える。その魔力を使って、周囲を細かく観察するのだ。観察方法は魔力で物体を覆い形を知り、己の魔力と物体の魔力を干渉させ物体を構築する魔力を解析し、取り込んだり、与えたり、強化したり、破壊したりと、いろいろ試して欲しい」
説明の最中もおっぱいを揉み続け、どんどんと魔力を送り込んでくるお師匠様。その魔力の流れが太く早くなり、あうっ! と…。快感のピークを超えてしまった。
「お、お師匠様…。魔力をもらうとき、こうなるときと、ならないときの違いって何ですか?」
お股からお汁を垂れ流し、地べたに座り込んでいる私を満足そうに見ながら、お師匠様が答えた。
「あぁ…お前の肉体の限界まで、魔力を与えるか、どうかだ。戦闘中に、そんなヘナヘナになられても困るからな。ある程度で制限しているのだ。たまに調子に乗って…与えすぎるときもあるが…」
「そうですか…ありがとうございました…」
「次、桜、来い」
桜も限界まで魔力を注入され、お汁いっぱいで、地面に倒れ込んだ。
「最後、将」
二人とも倒れ込んでしまっているので、痛いことされると勘違いしている将が、恐る恐るお師匠様に近づく。
あれ? 将。男の子だよね? 限界まで…魔力貰っちゃうと???
お師匠様は何も考えていなかったのか、限界まで魔力を与え、女の子とは違う、現象が発動したのだ。
「あっ…、ああああああっ!!!」
目の前にいたお師匠様に、将のお汁が…大量にかかった。やばい…将…殺される…。
しかし、面食らってポカンとするお師匠様は、「が、がんばれよ…」と踵を返し…去っていった。
「多分、男の子が、ああなるって、知らなかったのよ…」と桜が言った。
確かに、知っていたら、真正面になど立たないよね…。案外、お師匠様って可愛いな。
てかっ! 私も知らなかったしっ!! 何で桜は知ってるのよ…。
三人は気を取り直して、魔力を広げ、石や木、花などに魔力を干渉させた。
それは不思議な体験だった。目の前にある当たり前の石でも、魔力を通して観察すると…生きていたのだ。科学では命がない石でも、魔法の世界では命がある…。
世界の理について、少しだけ理解できたみたい。
その感覚を持ちながら、魔法を発動させると、使用する魔力が減り、精度が上がった気がした。
少しだけ自信が付いた。




