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チート救出

「おい、茜を助けに行く。この絨毯には何人まで乗れる?」


絨毯に無理やり乗ってきた…顔見世で威張り散らかしていた女性が…言った。


「えっ…4,5人ですか? 試したことないです」


「わかった。輸送機が飛び出す前に、輸送機の真上に行け。私が輸送機の飛び乗ったら、輸送機の下を飛んでいろ…人間が落ちてくるから、しっかりと絨毯で受け止めろよ?」


絨毯が輸送機と同じスピードで飛べるなんて…言ってないのに…目茶苦茶だ…この人…。


くいっと絨毯を上昇させ、最大のスピードで輸送機へ向かう…。


「遅い」謎の女性が呟くと、私の魔女っ子衣装の中…おっぱいをダイレクト揉みしてきた。


「えっ!? な、何をっ!?」


謎の女性に目には、セクハラなんて文字はない…。一条 茜を助けることしか考えていない目だ。


魔力が…体中に溢れる…。す、すごいっ!! 力がっ!! ぐんぐんと絨毯のスピードが上がる!


輸送機が離陸を完了してしまうが、そのスピードよりも速い絨毯は、輸送機の真上につく。


そして…なんの躊躇もしないで、謎の女性は輸送機へ飛び降りたのだ…。


思わず目を瞑ってしまったが…。恐る恐る目を開けると、女性は…輸送機の上に、どうやってか知らないが両足でたち、輸送機の装甲を素手で壊し始めた…。


もう…気がおかしくなりそうだ…。言う通りにしないと…。私は、輸送機の真下へ移動した。


謎のお姉さんに…魔力を貰って…輸送機と同じ速度で…移動できてるけど…息ができない…。


そう言えば…怖いこと言ってたな…。”人間が落ちてくる”って…。


どうにか最低限の酸素を吸い込み、必死に輸送機の底を見ていると、輸送機から球体のオーラが…はみ出て来たかと思うと…輸送機を飲み込み…輸送機が消滅した…。


そして…本当にっ!! 人間が落ちてきたっ!!! 絨毯よっ!! もっと大きくなれっ!!!


ボフッ、ボフッ、ボフッ、ボフッと、次々に人が絨毯に落ちる…。


同期の皆だっ!! この人数を乗せても、魔力が枯渇しないなんて…私に魔力を与えてくれた…あの女性は一体?


その女性に大事そうに、抱かれている一条 茜…。出血は止まっていないようだ…。女性の魔女っ子衣装にも…一条の血が染みている…。


「お…お師匠さ…ま…」


「黙ってろ、茜。今、助けてやるからなっ!! おい、絨毯女っ!! 下だ、下の魔法使いまで急げっ!!」


滑走路を見ると、SPに囲まれて…神秘的なオーラを体から発する魔女が見える。あそこに急いで行けば…一条 茜が助かるっ!!


絨毯を急降下させる。絨毯から…搭乗者が振り落とされないように…慎重にスピードを落とし…指示された…神秘的なオーラを体から発する魔女の目の前に停止させた。


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