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海ほたるの下の方

日常が破壊されました。


私の名前は、一条 茜。小学6年生。ショートボブの女の子。みんなからは捨てられた子犬のようだと言われる容姿です。


びっくりするぐらい、ホームシックになりません。だって、毎日が忙しいし、普通じゃない。


今日は、海ほたるに来ています。黒いピカピカ車が、ずらりと並んでいます。他の魔法使い&魔女っ子も来ているのでしょう。


また国家機密の駐車場とエレベータらしいです。エレベータで降りた先は…。


「ここがアトランティス大陸なの?」


「そう。その神殿ね」


お姉さんと私はSPに囲まれながら、神殿と呼ばれる中に入っていきます。


神殿…ちょっとすごいんだけど…。パルテノン神殿? みたいな…。


ちなみに私は、少し青が混じった白い布だった身に纏っています。下着も付けていません。


これ、足や建物の角で引っ掛けたりしたら…即、全裸コースじゃない?


「はい、ここで止まってください。順番に、正面にある大理石の噴水に手を入れて、魔法の本を手に入れてください」


声の主を見ると、おっ、この人は…。司会進行のハゲおやじさんではないですか。


なんだか懐かしいな。10日も経ってないけど…。


魔法使い・魔女に選ばれた順番で、噴水から魔法の本を手に入れるみたい。私が最後だ。


噴水に近づくと水が止まる。手を突っ込むと、冷たい…。本が底にゴロゴロと何冊もある。


本って防水なのかな? なんて考えながら、本を一冊手にする…。


ち、ちがうね、これじゃないね、私の魔法の本は…。などとイベントを期待しつつも、何も起こらないから、一番手前の本を掴んで手に入れる。


黒い表紙にドクロさんの絵…。怖い…。


「お姉さん、これこれ、みてみて、全然、可愛くない」


私は手に入れた魔法の本をお姉さんに見せる。


「えっ!? こ、これ…? う、うん…。なんか…すごいの…取ったね…」


お姉さんの反応からすると、マイナー路線の本なのかな?


「さぁ、みなさん、本日はお疲れ様です。各自、マンションに戻り、メンターに従って、魔法を習得してください」


司会進行のハゲおやじさんの言う通り、私とお姉さんは、黒いピカピカ車に乗って、マンションに帰るのでした。


帰り道、やたらと口数が減ったお姉さんの様子に、もしかして、やばい本なのかなと…怖くなってきました。

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