その後
まぁ、映像を見る前に、完全に下着を交換しなければならないほど、ビビリまくったのですが…。
下着が濡れるぐらい…どうでもいいよ…。
お師匠様の壮絶な過去と決意…同じように、私と家族が…危機にいること…。
「でも、お師匠様? 昔使った魔法が、”審判の炎”で、今回のが”審判の爆雷”でしたが…、威力的には、国を滅ぼした前の方が強かったのでは?」
「ふふっ。”審判の炎”は爆破ではない。炎が際限なく燃え広がる魔法だ。大爆発を起こす”審判の爆雷”とは違う。それにドーム型魔法陣を使い、威力を制限したからな」
「えっ!? お師匠様っ!! あのドームは…高度な魔法を使うための補助じゃないのですか?」
「茜、お前は、お馬鹿なのか? 魔法が直ぐに撃てなければ、先制攻撃食らってお終いだろう? ”審判の爆雷”ごとき、瞬時に発動させなくてどうする? まぁ、あれはパフォーマンスの意味もあるがな」
お師匠様のぶっとび発言に声も出ない…。
「まぁ、もうしばらくの辛抱だ。各国と今後の協力関係が構築され、明言されれば…家にも帰れるだろう」
「お、お師匠様、あの…私のために…色々、ありがとうございます…」
本当に嬉しい。お師匠様がいなければ…私はどうなってしまったのか…。
「本当に感謝しているなら、乳揉ませろ」
「えっ!? 乳ですか…こんなのでよければ…」
「マジかっ! おい、風呂の準備だっ!!」
お師匠様は私の手を引っ張り、お風呂場に向かった。
「お、お師匠様は、こんな小さな胸の何処が良いのですか? お姉さんの方が大きいですよ?」
「お馬鹿だな。茜。大きさではないのだ。それが成長中かどうかに価値がある」
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金剛寺は、お風呂上がりに、魔法防衛特務長官の執務室を訪ねた。
「予想通りの結果だな」
魔法防衛特務長官が資料を睨みながら言った。
「あぁ…国として、機能していない…バスラエル、メスティーンが…危険だな」
金剛寺は、ため息をつくと、「今すぐ、消し去るか?」と呟く。
「いや、それは駄目だ。全世界にこれ以上プレッシャーを与えるのは不味い。一人では勝ち目がなくても、S級が全員集まれば…。日本もただでは済まぬ」
「だが、茜にちょっかいを出したら…容赦はしないぞ?」
「わかっている…家族も保護プログラムを適用する。もうしばらく待ってくれ」
プチ戦争編もひと段落つき…いよいよ、学校へ帰れそうです。




