SPについて
「茜ちゃんのSPも決まったみたいね」
「あの、SPって必要なんですか? いえ、魔法でババババとか? で悪い人やっつけられないの?」
SPのお兄さんが真剣な眼差しで、こちらを…お姉さんを見ている。その顔はしっかり説明しろと言わんばかりである。
「あのね、魔法は確かに強いけど、私たちは普通の子供なの。漫画みたいに鉄砲の玉を弾けるわけでもないの。だから、しっかりと守ってもらわないと駄目なの。ちゃんとSPさんの言う通りに行動してね」
SPの皆さんは、全員がウンウンと頷いていた。
今日は私とお姉さんのSP全10名が部屋に来てくれたのです。
私専用SPは3名。
・相田 静雄(34歳):がっちり系、体育会系
・森本 純(26歳):クールなお兄さん系、やはり眼鏡
・竹下 芽衣(25歳):新米、女性、おっとり系
私とお姉さんの共通SP
・山根 エレン(27歳):女性、ハーフ、頭が良い、美人
・熊田 七海(26歳):女性、大食い、短気
お姉さん専用SP。
・木村 航(36歳):ボスって感じ、怖い系
・小野 大樹(29歳):細マッチョ系、彼女募集中
・岡田 詩音(29歳):綺麗なお姉さん系、マジ寿退社希望
お姉さんと師匠の共通SP
・栗田 浩一(44歳):ちょっと若ハゲ? 無口
・西本 恵子(44歳):バツイチ、子持ち、おばさん口調
「お姉さんにも師匠がいるんだ…。どんな人なの?」
「えっ…。めちゃ、怖いよ?」
過去の修行でも思い出しているのだろうか、お姉さんは遠い目で窓の外に視線を移した。
「そ、そうの…。お、お姉さんは、優しく教えてください…」
基本、常時SPは2名から3名が、何処へ行くにも付いてくるらしい。
この部屋に居るときは、私のSPが2名 + お姉さんのSPが2名で護衛するらしい。
「あの…怒らないで、私たちって、そんなに…誘拐とか? 暗殺とか? されるの?」
「だって、4年毎に7名よ、日本にだって約百人ぐらいしかいないわ。それに不治の病を直したり、未来が見える魔法使いがいたとしたら、誘拐されるでしょ?」
「そうかも…。あまり役立つ魔法は…駄目。怖い」
「う〜ん、一般人は魔法について知らないから、魔女だったらって、誰でも誘拐するわよ?」