島の生活 その1
小笠原諸島なんぞ、行ったことありません。
雰囲気で気軽に…細かいことは気にしないでくださいね。
父島には、お師匠様、お姉さん、私の他に、4名の魔法使い・魔女がいました。
なんと2名は、私の同期です。
中2の金本 空くんと、師匠で高1の鈴木 大地くん。
中1の井上 ひまわりさんと、師匠で高2の二葉 花さん。
「はじめ…あっ、こんにちは、一条 茜です。こちらが私の師匠で、 斎藤 美羽さんです。そして、師匠の師匠で…」
「おい、こいつらは、もう知っている」
はうっ!! 失敗した…。
「ははっ…そうなんですか…」
挨拶も終わり、部屋へ案内される。部屋はお姉さんと一緒だ。
「お姉さんっ! 海が見えるよっ!! 綺麗だね」
はぁ…っと景色に酔いしれていると、お姉さんがため息をつく。
なんとなく察した。あう…この部屋…お姉さんのトラウマスイッチなのね…。
チラリとお姉さんを見ると、遠い目で絶望していた。
「はっ! いけない、いけない…茜ちゃん、注意事項がありますっ!」
ベッドに腰を掛けて、お姉さんから注意事項なるものを聞く。
「いい? 他の魔法使いや魔女たちと、自分のレベル差を知っても、驚かないでね」
「は、はい…」
「遠い未来のことより、今をおもいっきり楽しんで…」
「はい」
なんだ…もっと怖いこと言われるのかと思ったけど…。それぐらいなら、問題ないというか、何が注意事項なんだかわからない。
6月中旬、じわりと暑いです。Tシャツに着替えようと思ったら、やはりSPさんからNGが出ました。
まぁ、他も魔法使い・魔女っ子な衣装だから…我慢するか…。
でも、7人も魔法使い・魔女っ子が集まると、なんだか異世界に来たみたい。
ホテルのエントランスに集まると、お師匠様が本日の修行メニューを配りだした。
「今日は、もう時間がないからな。簡単なメニューにした。夕食は、茜の歓迎BBQだ」
パッと既存組が笑顔になる。そんなにBBQが嬉しいのか、修行のメニューが簡単なのか…。
「お姉さん、BBQだって…」お姉さんは、焦点が合わない感じでメニューを見ていた…。




