一過性の人気者
翌朝…。今日も頑張って、学校へ行こうっ!!
一着しか無い魔女っ子ドレスをクンクンと…匂いを嗅ぐ…。く、臭くないよっ!!
今日のSPは、純くんとエレンさんと七海さんだ。そういえば熊田さん、七海ちゃんと同じ七海っ!
校長室ではなく、教室へ直接行くことにした。
「お、おはよう…」
私に視線が集中する…。クラスメイトに昨日の恐怖が蘇ったのか、一瞬、シーーーンと静まり返る。
「おはようっ!」
七海ちゃんが挨拶を返してくれると、次々と挨拶してくれた…。
よかった…。
女子が私の周りに集まってきて、魔女っ子の衣装をペタペタと触りったり、帽子を被ったりしている。
「茜、本当に魔女になったんだね。昨日の鎖、すごかったね」
「空飛べるの?」
「修行って、何してたの?」
「あの黒い怖い人、いつも一緒なの?」
一斉に話しかけられても…困る…一つ一つ、答えられることは丁寧に答えていった。
やはり光輝は重症で集中治療室にいるみたい…。生命を分けてなかったら死んでたかもね…。
本日は、問題もなく、学校生活をスタートすることができた。
でも…調子に乗って、難関中学入試問題集を”魔法陣・覚えるシーツ”に乗っけて寝てたせいで…。
授業が…簡単すぎて…眠い…。
学校とは、友達と、遊ぶ所なりっ!!
しかし…大体の情報交換が終わった休み時間…みなさんは…スマホに夢中…。
魔女の私はスマホ持てません。
試しにスマホ使っていたら、魔力の自然回復が阻害される上に、微妙に魔力が減り続けて…魔力が枯渇して…魔力欠乏症になった…。
あう…。暇だよ…。
「茜ちゃん」七海ちゃんが話しかけてきてくれた。
「今度の日曜日、エオン行こうよ」
「うんうん、行こう……」
あれ? お姉さんと買い物行ったことあるし…。大丈夫だよね? おーい、SPさん…。




