魔法の修行の続き
朝起きると、いつものようにお姉さんが、朝ゴハンの用意をしていた。
昨日のハムスター爆破事件で、怖い夢を見るかと思ったけど、大丈夫でした。
隣りに並んで、手伝っていると、お姉さんが思い出したかのように言う。
「来週から、学校へ戻ろうか」
「えっ! 学校?? でも、授業とか…勉強、かなり遅れちゃったからな…どうしよう」
「ふふっ。私たちは魔女よ」
「これはね。国家機密よ」
また出ました国家機密。
「ベッドのシーツをこの魔法陣が描かれたシーツと変えるの。そこにね教科書を、ドドーンと乗せて寝ると…。明日の朝には、教科書の内容が、なんと全部頭に入っているのよ」
「計算とかもわかるようになるの?」
「もちろんよっ! でもその前に…昨日の続きね」
お姉さんは、綺麗に洗ったハムスターの遺骨の中から、一本の骨をテーブルに置く。
「えっと、今度の魔法は中級になるから、魔力が足りなくて、気絶する場合があるの。危ないから、座って魔法を唱えてね」
お姉さんに指示された”踊る骸骨”の魔法を唱える…。
ハムスターの骨を中心に魔法陣が光ると、にゅるっと骸骨の戦士が現れた。
一瞬、頭がクラッとしたけど、どうにか魔法は成功したみたい。
「凄いね、私は中級を始めた使ったとき、気絶しちゃったんだけど。茜ちゃん魔力多いかもね」
やったっ!!! お姉さんに褒められたよっ!! 嬉しいっ!!
「剣と盾持ってますね」
SPの七海さんが興味津々で近づいてきた。
この骸骨は、身長が2mぐらいある…怖い…眼の中は真っ黒なのに、薄青い光が宿っていた。
ギャガガ…。
「えっ!? しゃべった? お座りっ!」
怖いから、とりあえず、お座りさせる。
「お姉さん、怖いから、消していい?」
お姉さんも、ちょっと怖いみたいだ。うんうんと頷いている。
「骸骨さん、ありがとうね。またね…」
ギャガガ…。と言いながら、骸骨は消えていった。




