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バケモノの正義  作者: Rio
第1章―【日常】―
5/10

虚ろな日常

今の世の中は『能力こそが全て』。


全てに繋がるのが『能力』なのだ。


能力は人生にあってならないものとなっている。


そんな世の中が、俺を狂わせる。



俺には、この世の中が【異能力】を基準に廻っている事が分からない。分かりたくない。


比奈(いもうと)は俺と違いDRANK(ランク)能力者だ。


だから、虐められる事も暫し。


苛められて帰る比奈(いもうと)を見る度に、俺は自分が嫌いになる。


そして、今日も…………

比奈(いもうと)は苛められて帰ってきた。


比奈『あっお兄……ただいま。』


奏汰『比奈…どうした?…怪我してるけど、、』


比奈『あっ……これ?これね……また、盛大に()けちゃって……笑えるでしょ?あはは、、』


比奈(いもうと)は、何時も、そう言うと…………、

苦笑いをして、俺を安心させようとする。

俺は比奈(いもうと)を守ってやりたい……なのに。

思えば思う程に気持ちは膨れ上がる。

だけど、俺はただ、見るだけしかできない。

だから、不甲斐ない兄で悪いと謝る事しかできない。



奏汰『ごめん……』


比奈『何で誤るの?』


俺は無言でただ、立ち尽くす。


比奈『変なお兄ちゃんだなぁ……。』


奏汰『比奈……』


比奈『お兄……比奈……弱くなんかないから。心配しないでよ。逆に比奈……お兄が心配だよ。』


比奈(いもうと)は、俺の心を見透かすように言った。



比奈『弱虫で寝坊助で、好き嫌い多くて……比奈……何時も大変なんだから少しは手伝ってよね!』


弱虫で悪かったな、寝坊助はあってるけど…後は余計だよ!っと心の中でツッコミを入れつつ俺は比奈(いもうと)の様子を伺いながら、返事をした。


奏汰『あっ……ぅ……うん。』


比奈(いもうと)は俺の返答を聞くと、微笑んだ。

そして、今日も頑張るぞっと意気込み腕まくりをした。


比奈『よし、じゃぁ……夕ご飯、作ろっかな♪今日もお母さんの代わりに沢山、美味しいご飯作るんだからね!』



こんなにも、良い妹を俺はこのまま、何もせずに居て良いのか……

俺は毎度、そう思う。


本当にこのままで、良いのだろうか、、、












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