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次はきみが笑う番だ  作者: odd
2章 君との日々
15/38

15 変わらないもの

翌日、約束通り私はロイドの家に行った。

この時、特に何も考えてなかった私はただただおばさんのサンドウィッチが楽しみで仕方なかった。

でも、あまりサンドウィッチにがっつきすぎるとまたロイドにぶつぶつ言われるんだろうなとか下らないことを考えながら私はロイドの家のドアを開けた。


「おっせーよ、エイ。」

「ごめんごめん、来る途中で忘れ物したことに気づいて遅くなっちゃった。」

「忘れ物?なんだよ忘れ物って。」

「見て驚かないでよ。ジェイさんに作ってもらったんだから。」


私は自慢げな顔で彼の目の前にそれを差し出した。


「なんだよ、それ。飾りか?」

「そう、エンブレム。ロイドこういうの集めてなかった?ロイドの家にはいつもご馳走になってるからってジェイさんに鉄の残りで作ってもらったんだ。」

「おいおい、オレが集めてるのはエンブレムじゃなくてピンバッジだよ。でもありがとな、大事にするよ。」

「よかった。気に入ってもらえて。」

「そりゃあ、あのジェイさんが作ったものをないがしろに出来るわけないだろ。」

「そうだよね、でもそれライに見せちゃダメだよ。ライも欲しがってたけど、ロイドに先にあげたって言ったら怒るから。」

「なんだよそれ、意味わかんねー。」


そう言いつつロイドの顔はにやけてた。

気に入ってもらえたみたいで私は満足した。


そのあと、おばさんやロイドと楽しくおばさん特製のサンドウィッチを食べながら話していたらいつのまにか帰る時間になっていた。

帰りは危ないからってロイドが送るって言ってくれたから、私は素直に彼の親切に甘えた。


ロイドの家から私の家までは、石畳の道をまっすぐ10分くらい歩けば着く。

他愛もない話をしながらその道を歩くと急にロイドが立ち止まった。


「なぁエイ。お前にずっと聞いてみたかったんだけどさ。」

「なに?どうしたの?」

「お前ってさ…、ライの事どう思ってるの?」


その質問に少し驚いたが私は平静を装って答えた。


「恩人だよ。ライが輸血してくれなかったら、私死んでたし。」

「じゃなくてさ、好きとか嫌いとかの話をしてるんだけど。」

「そりゃあ、好きだよ。じゃないと、毎日一緒になんていれないよ。ていうかなんでそんな質問するの?」

「いや、お前ら妙に仲いいしなんとなく気になっただけ。じゃあ、恋人にしたいとかじゃなくて大好きな友人ってことか。」

「そうだね。私とライがそんな関係になるなんて想像できないよ。」

「まぁ、そうだな。じゃあ、まだいいや。」

「まだって何が?なんかあったの?」

「なんでもねーよ。ほら、もうすぐ家着くぞ。」

「ほんとだ。ロイド、今日はありがとう。今度はうちにも遊びにきてね。」



そう言うと彼は自分の家に引き返していった。

この時は、ライと恋っていうワードが全く結びつかなくてロイドの質問の意味が全くわからなかった。

今だから言えるけど、この時の私はライじゃなくてライの兄であるセンのことが好きだった。

なんでも優しく見守ってくれる、センの優しさに打ち抜かれて一時期は本気でセンのお嫁さんになりたいなんて思ってたりもした。

この頃と私の心境はずいぶん変わってしまったけれど、今も昔もそして未来も絶対変わらないものがある。



私がライのことを大好きだってことだ。



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