世界はいつも理不尽だ
初めての投稿です。
誤字などありましたら報告お願いします。
この世界は理不尽だ。心底そう思う。
またつまらない一日が始まるのかと思うと俺は気分が憂鬱になった。
俺が小学校に入った頃
母親が死んだ。
交通事故だった。俺の誕生日ケーキを買いに行った帰りトラックとぶつかった。正面衝突だった。
体を強く打ってバラバラになってしまっていた母親のそばで俺は泣いた。
俺は後部座席に座っていたから助かったのだ。
俺のせいで死んだも同然だと思った。
ケーキなどねだらなければこんなことにならなかったとも思った。
目の前で生きていた人が死んでしまった。ひどいと思った。理不尽だとも思った。
大切な家族を目の前で失ってしまったと思うと俺は悲しくなった。
父親は母親が死んでからいつも以上に一生懸命に働いた。
だが俺が中学生になった頃、死んでしまった。
死因は過度の労働による死
過労死だった。
また俺のせいで家族が死んだと思った。
俺を育てるためにかなりの無茶をしていたんだと知った。
何で気づけなかったのかと思うと悲しくなった。
また家族を失ってしまった。
俺はまた絶望を味わった。
理不尽だと思った。
父親は保険をかけていた。
その額なんと3000万
だがそれに対して群がる人達が現れた。
よくわかっていない俺に対して金を貸してくれだの融資してくれなどと言ってきて
しまいには俺を脅してくるのだ。
そのせいで3000万は一瞬でなくなり俺はどこかの家に
引き取られた。
そこで俺は父親の兄と名乗る人に出会った。
そしてその伯父の口利きで、中学校を卒業した俺は高校に入れられた。
行きたくもない高校に行き、会いたくもない伯父に会いという日々が続いた。
またそんなつまらない一日が始まるのかと思った。
だけど今日は違った。
三時間目の時だった。学校に魔物が現れた。
5メートルを超える大男だった。
魔物は世界中で発見されているがここまで大きいのは珍しかった。
その魔物は、学校を壊しながら人間たちに近づいていった。
そして、あっさりと人を捕まえて喰らった。
みんな逃げ惑った。俺も含めて。誰一人として戦おうとはしなかった。
物語の主人公になりたいと思う。
でもなりたい思うのとなれるのは別物だとも思う。
目の前の女子生徒が魔物に襲われていた。
いや喰われていた。
四肢をバラバラにされ、腕の肉や足の肉を貪り喰われていた。
女子生徒はもう事切れていた。
俺はもう動けなくなっていた。
そして魔物が俺の目の間に迫ってきた。
そしてあっさりと四肢をバラバラにされ喰われてしまった。
俺は、死ぬ直前思った。
この世界はどこまでも理不尽なんだって。