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ストーカー 前編

はじめまして。 マクレデと申します。 初投稿作品となります。

今作は私の見た夢を文章化したものです。

経験のある方も居られるかもしれませんが、夢とは現実には不可解な展開が起こっても、あるがままに受け入れししまうものだと思います。


そのために、物語の前編から後編に移る際、特に突飛な場面の展開があります。

あらかじめご了承ください。

私が夢で見た情景と、それを夢の中で体験した時の情動をできる限り忠実に再現したつもりであります。

それをどれだけ表現できたのか、この場をお借りして力試しをしたいと思い投稿させていただきます。


長い前置き、失礼いたしました。

また、ここまでお読みいただいてありがとうございます。


それでは、試験的作品ではありますが、どうぞ本編をお楽しみくださいませ。

吹雪の山中をひた走っている。

何者かに追われ、逃げている。


時に立ち止まり、辺りを警戒し、怯えながら、どこかに恐怖から逃れる場所はないかと、また走り出す。


追ってくるのは異様な何か。

そいつらは人の(たけ)ほどある。

2本の足で動いている。

だが決して人間の追跡者とは思えない。

姿かたちは確かに人間のそれにも見えるが、全身が薄黒く(ただ)れていて、人間と言い切るには輪郭がぼやけている。

まるで(せい)渇望(かつぼう)する亡者のように、不気味な(うめ)き声をあげて、ただ俺を付け回してくる。


きっとあいつらに捕まれば、俺は殺される。


あいつらは野生の動物とはとても思えない。

見た目も異様だが、それ以上におかしなことがある。

捕食するための獲物を狙うのであれば、生き物であればなんでもいいはずだ。


逃げる途中、雪の上には他の生き物の足跡なんかも残っていた。

それを利用して、うまく道を選び、何度か攪乱(かくらん)にも成功した。

それなのに、他の生き物には目もくれず、ただ俺を付け狙ってくる。


あいつらは食欲だとか生存本能だとか、そういった常識的なものとは全く違った本能で動いているようにしか見えない。


奴らは仲間と連携をとって、俺が逃げた方向を特定できるのか?

いや、とてもじゃないが、そんなことが出来るほどコミュニケーションを取れているようには思えない・・・。

だとしたら臭いで追ってきているのか?

この吹雪の中を?


何度か撒いたはずなのに、身を潜めていても、気が付けば奴らの影が現われる。

他に獲物にできそうな生き物だっているはずだ…。

どうして俺だけをターゲットにして追ってくる…。

野生の動物じゃあ絶対にありえない…。


獲物を、俺を、完全に見失ったのなら諦めるか、他の獲物を見つけてどっかに行けよ!

なんでそうまでして俺を追ってくる!


いや、今はもうそんなことどうだっていい。

とにかく休まずに逃げ続けるしかない。


もう一度攪乱に成功したとしても、あいつらは何かしらの痕跡から必ず俺を追跡してくるらしい。

俺一人じゃあいつらを完全に出し抜くことは不可能だ。


どこか安全なところへ…。

そうだ、まずはこの雪山を降りる、とにかく人のいる所へ!


もう一度、あいつらを撒く!

そして、俺を見失っている隙に、少しでも早く人の住む場所に降りる。

そうなればまだ助かる見込みはあるかもしれない…!


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