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55/218

55 思い出してしまったんだが

家に帰るとすぐにシャワーを浴びて晩御飯を作る。

本当なら(ゆう)を晩御飯に誘うつもりだったけど、なぜか忘れてしまっていた。

なんでだろう?

何か忘れてしまうほど衝撃的な事があったのかな?

ま、今は気分がいいからそんな事は気にしたいでおこう。

今日は早く寝たいから色々済ませて早くベッドに入る。

電気を消して目を瞑る。

そこで今日あったことを思い出す。

水着をお披露目して日焼け止めを塗ってもらって膝枕をしてそして…

(胸を触られて……え⁉︎)

ここでようやく今日あったことを思い出した。

(お姫様抱っこされて…押し倒されて…)

思い出せば思い出すほど身体が熱くなる。

恥ずかしさで死んでしまいそうになる。

七海(ななみ)は枕に顔を埋めて大声を出す。

「ん〜⁉︎何で私はあんな事を…」

今日した事を心底後悔する。

特に最後の胸を押し付けた所。

優にどう思われているのかとても心配になる。

「はしたないって思われたかな…」

思い出すだけで死にたくなる。

七海は足をバタバタさせてベッドを叩く。

そして色々な事を思い出す。

(優くんの硬くて大きい手で私の胸を…)

考えるだけで頭がパンクしそうになる。

七海は胸を手で押さえてあの感覚を思い出す。

やっぱり恥ずかしすぎる。

わざとじゃ無かったとしても、流石に好きな人に触られると恥ずかしくて死んでしまいそうになる。

七海は全身を赤くして身悶える。

そこで優に押し倒された所も思い出す。

(優くん…すごく力があって…襲われたら私…)

これ以上考えると多分オーバーヒートしてしまうので考えないでおく。

だが、それでもかなり身体は熱いまま。

「冷房、温度下げよ」

七海はリモコンをとって室温を2度下げた。

それでも脳に焼きついた記憶が七海の身体を熱くする。

「今日…寝れないかも…」

そんな風に絶望していると、スマホから通知音が聞こえてきた。

スマホをとって通知を開いてみると、璃々(りり)から相当連絡がきていた。

『今日はどうだった?如月(きさらぎ)くんを落とす事はできた?落とせなかったとしても、ドキドキさせる事はできた?あ、色仕掛け作戦は結局したの?したのなら気になるなー』

全部読み終えた所でまたしても色々と思い出し、またしても頭がパンクしそうになる。

こうして返信をせずに悶えていると、璃々から更に連絡が来た。

『あ、やっぱり電話で話さない?七海ちゃんの口から直接聞きたいな〜』

特に断る理由もないので承諾する。

多分、物凄い勢いで詰められるけど、今は気にしないでおく。

早速璃々から電話がかかってきた。

【で⁉︎どうだったの⁉︎】

予想通りかなりの勢いで質問される。

それに戸惑いつつ、言葉を慎重に選びながら返答する。

「えっと…やっぱり優くんを落とす事は出来なかったよ…」

【そっかぁ…やっぱり手強いね…じゃあ結局()()()()はしてないんだね…】

「いや…それはしたよ…?」

【…えっ⁉︎】

璃々は想定外の七海の発言に声が裏返ってしまう。

そして間髪入れずに質問責めする。

【し、したって事はつまりそういう事を如月くんにしたって事だよね⁉︎い、一体何をしたの⁉︎如月くんの反応は⁉︎】

突然早口でこられて七海は困惑してしまう。

一体どのように璃々に説明すればいいのか。

七海はそれをじっくりと考え、慎重に口を開く。


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