表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
185/218

185 笑顔


「ま、マジ…か…?」


デートが終わり、家に帰ると父の優希(ゆうき)からある質問をされ、それに首を縦に振るとこのように驚きを隠しきれていない反応が返ってきた。


「マジマジ」

「ほ、本当にですか…?」


妹の有咲(ありさ)も近くまでやってきて真偽を確かめてきた。


「本当だよ」

「え、どういうこと〜?何の話〜?」


全く事情を知らない母の奈々(なな)が少し離れたところで首を傾げている。


だがそんなことは無視し、優希が両手を天高く掲げて騒ぎ始めた。


「うおぉぉぉー!!!!やったじゃねぇか!!!!」

「お兄さん!おめでとうございますっ!」


有咲もこの気に乗じて騒ぎ始め、リビングは騒々しい雰囲気となる。


「ははっ、ありがと2人とも」

「え?本当に何なのよ〜?」


やはり何のことかわかっていない奈々が近くまでやってきて事情の説明を求める。


(ゆう)は恥ずかしくて答えることができなかったので、代わりに優希がノリノリで説明を始めた。


「とうとう優にも春が来たんだよっ!!」

「えっそれって…!」

「そう!彼女ができたんだよ!!」

「えぇぇぇっ!!!あ、相手は誰なの!」

七海(ななみ)ちゃんだよ!!!」

「えぇぇぇぇ!!!!」


夫婦2人は手を取り合ってキャッキャと喜びを分かち合う。


「あの優にあんな可愛い彼女ができるなんて…っ!」

「よし!今夜は飲むぞー!!」

「私も飲むわ〜!!」

「俺も飲んでいいか?」

「もちろん!」

「じゃ、じゃあ私も__」

「「「有咲はダメ」」」

「え__?」

「よしっ!早速準備するわ〜!」

「え__?」


1人だけ取り残された有咲のことを放っておいて3人はルンルンで準備を始めた。


「では!優の新しい門出に__」

「「「乾杯っ!!!」」

「か、乾杯…」


有咲を除いた3人がコップを高く掲げ、有咲を除いた3人は1度豪快にお酒を飲んだ。


「ぷはぁっ!やっぱめでたい酒は美味いなー!」

「そうね〜!普段はあまり好きじゃないけど、こういう時は本当に美味しいのよね〜」


普段あまり酒を飲む姿を見ない両親の飲みっぷりを見て心から祝福されていることを実感する。


「さて、優?じっくり話を聞かせてもらえるか?」

「あ、ああ…」


少し…いや、かなり気恥ずかしいが、既に少し酔っていた優はあった出来事を隠すことなく全て話した。


「お、お前…」


一瞬優希に驚きの目を向けらる。


「やるなぁ〜!!!漢だよお前!!!」


顔を赤くして酔っ払っている優希がノリノリで両肩を叩いてくる。


「うう…優…成長したわねぇ…」


その優希の隣で奈々は涙を流していた。


何だこれ。


想定外の反応を受け、優は苦笑いを漏らした。


そんな優に、隣にいた有咲は近づいてきた。


「お兄さん…か、カッコいいですっ…!」


頑張って言葉を振り出したような素振りを見て、優は微笑ましいものを見る目になる。


「ありがとな有咲。あの時、背中を押してくれてなかったら、この結果はなかったかもしれない」


電車で告白すべきか迷っていた時に、有咲が連絡をしてくれた。


その連絡がなければ、告白はしてもいないかもしれない。


そう思うと自然と感謝の気持ちが湧いてきて、優は素直に感謝を述べた。


「だから、本当にありがとう」

「ふふ、いえいえ。お兄さんが幸せになれたのなら、私は嬉しいですから」


有咲はそう言いながら笑顔を向けてくる。


この綺麗な笑顔を暗く曇った物に変えてしまわないよう、これからも良い話を持っていこうと。


そしてそのためにも、全力で頑張ろう。


そんな決意を胸に、優は笑顔を返した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ