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床下の迷宮  作者: へますぽん


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ひどいはなし2

暴力表現があります

来週もあります。

あとでまとめてあらすじに書くのでとばしても大丈夫

殴られることに慣れていないので、痛みで身体が竦んだ。

たぶん痣だらけ。

あちこち切れていると思う。もちろん、すりむけているだろう。

痛い。眩む。苦しい。

一方的に虐げられて動かなくなったところで、身ぐるみ剥がされる。

荷物と衣類を奪われる。


よく聞く強盗の手口だ。


でも、靴と下着くらいは残っているんじゃないの?

靴、靴下、ぱんつまで奪いやがったよ。

頭を抱えて蹲っていたので襲撃者をみたのは、剥がれているときだ。

垢じみて撚れた茶色い毛束、疎らに伸びた髭、黄色い歯を剥いて凄む。

伸びた爪が黒く汚れが目立つ。その手でわたしに触れるのか。

単独犯なら縛られていても。そう思うが剥ぎながら殴る蹴るが続く。


命までは奪わないのか。と油断した。


女だから販売先があるのかと思ったんだ。

でも、大荷物を抱えて暴れるリスクのあるわたしを連れて行くつもりは無く

また、丸裸のわたしに劣情を催すこともしない。

排泄とか繁殖行動をしているときは無防備で襲撃にあっても反撃が遅れるから

こんな危険な山中でムリにするほどの魅力がわたしにないらしい。

わたしを見て、舌打ちをしてつばを吐いたよ。

むしろ、こっちの台詞だわ。

急峻な谷川のようにせり出したり落ち込んだりするようなデコボコのある様相ではなく

メコンデルタのような大河のゆったりと平らかにひろがる豊かなプロポーションは

こちらの下郎の欲望の対象外らしい。ラッキー。


いや。ラッキーじゃないわ。

後ろ手に縛り上げられた。そして背にナイフが軽く刺さっていて痛い。

「歩け」

わたしから奪った荷物を背負わされ、巣穴の入口の脇、本命通路横の窪みに搬入させられる。

裸足で歩くといろいろと足裏に刺さって痛いが背のナイフも痛い。

ファイヤボールでも打ちこんでやりたいが相打ちになりそう?

そもそもヤツが背後のどのへんか振り返ろうとすると ナイフの先が背の皮膚に食い込んでくる。


暗い洞穴の先、本命通路は入っちゃだめだとチンチラたちに止められていたのに

裸足&まっ裸のこのうえもなく無防備な状態で挑むことになった。

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