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8話 スキル使い放題

        「合格だ。」


タケシは声のする方に目を向けると、そこには先程まで倒れていたはずの神を名乗る男が平然と立っていた。


先程と違い、男は圧倒的な強者のオーラを放っている。


     (この男には勝てない…!)


タケシとて武に全てを捧げた男である。相手との力量差を

すぐに直感で感じる。


しかしタケシは思った。この男と戦ってみたい、と。


タケシの武が通用しなくとも、これ程の強者と拳を交えることができるのなら……それはタケシにとっても本望であった。


(正々堂々戦って……。花と散るかぁ!)


タケシは男に向かって行く!


細かくステップを踏み徐々に距離を詰めると。


「しゃらぁ!!」


タケシは二本指を立てた拳を相手の目に向けて水平に放つ。

が……タケシの指が男の目に突き刺さる事は無かった。


男はタケシの目突きを、首を傾けこともなげに躱すと。


「落ち着け。話しを聞け。」とタケシに言葉をかける。


だが熱くなったタケシに男の言葉は届かない。


「きゃらぁ!!」


タケシは目突きの勢いそのままに、男の金的に向けて鋭いヒザ蹴りを放つ。


(目突きはフェイク!本命はこっちだ!)


タケシのヒザが男の金的に直撃した!誰もがそう思った瞬間…。


男の手がいつの間にかタケシのヒザを受け止めていた。

そして…「話しを聞け。」男は再びタケシに声をかける。


だが熱くなったタケシに男の言葉は届かない。


「けぇぇぇいっっ!」


タケシはヒザ蹴りの勢いそのままに、男に目突きを繰り出す。


(ヒザ蹴りはフェイク!本命はこっちだ!)


タケシの目突きが男の目に突き刺さった!誰もがそう思った!だが…。


男はいつの間にか首を傾け、目突きを躱すと。


「待てって。落ち着けって。」と三度タケシに言葉をかける。


だが熱くなったタケシに男の言葉は届かない。


「つぅぇぇえぁぁ!」


タケシは目突きの勢いそのままに、男の金的にヒザ蹴りを繰り出す。


(目突きはフェイク!本命はこっちだ!)


タケシの鋭いヒザ蹴りが男の金的に直撃した!誰もがそう思った!だが……。


タケシのヒザは金的に届く事なく、いつの間にか男の手に受け止められていた…。


男はいい加減キレた。


「話し聞けって言ってるじゃねーかよっ!」

「どんだけ俺の玉潰してーんだよ!頭おかしいんじゃねーかおめぇよー!」


男のガチギレに我に返ったタケシは。


「はい…。すんません…。」としょんぼりしてしまった。


男はしょんぼりしたタケシを気にせず言葉を続ける。


「お前は合格だ。その穏やかで、清く、気高い心は私と契約するにふさわしい。」


「契約だと?」タケシは言葉を返す。


「そうだ。私と契約すればお前はこの世にある全てのスキルが使えるようになる。それも制限なくだ。今なら特典として、生き返ることもできるぞ。」


「だがそれには条件が二つある…。」


「条件とはなんだ?」タケシは男に条件について尋ねる。


「その条件は……月々2980円を私に収めるのだ!」


「もう一つの条件……契約の際にハンコ必要だから。」


スキル使い放題は魅力的だがタケシは条件を飲めずにいた……。今日はハンコ持って無かったのだ。


「ハンコ無いっす。」


「ちょっと行った所に百均あるから買ってくれば?」


「あざす!ちょっと買ってきます!」


タケシは新しいハンコと共に【スキル使い放題】をゲットした!


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