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3話 武器選び

 「悪い事をしてしまったな。」

 猪狩りへ向かう道中でタケシは一人考えていた。

 

 三代続く江戸っ子であるタケシは喧嘩っ早い性格でこれまで何度も失敗をしたことがあった。今回も自分を評価してくれたタエに、酷い暴言を吐いてしまったからだ。


「早いとこ猪狩りを終わらせて、おわびのしるしに牡丹鍋でもふるまって謝ろう。」

 

 そう呟くタケシの足が止まる。


「着いたか。まずは武器エモノを調達しないとな。」

 

 今回のクエストのターゲットである猪は、ここらでは一般的なモンスターだが、非常に獰猛で大きい個体だと80kgになる物もいる。猪の突進で命を失った冒険者も少なくはない。

 

 パーティを組んでの討伐ならまだしも、ソロでの討伐に武器エモノ無しでは危険だと判断したタケシは武器屋(エモノ屋)を目指していたのだった。

 

 武器屋(エモノ屋)に入ると中はさまざまな武器(エモノ)が並べてあり、何人かの同業者がそれを手に取り感触を確かめていた。


 武器(エモノ)といっても、様々であり、自分の体格、腕力、職業などを考え自分に合った物を装備するのが一般的だ。


例えば剣士なら長ドス。侍なら日本刀(ポン刀)、魔法使いなら角材といった感じになる。


「どれにしたものかな…。」


タケシの職業であるいなせ者は通常素手でバチバチやり合う流儀(スタイル)だ。


武器選びに悩むタケシが一本の鉄パイプ(鉄パイ)を目にしたその時。()()()

タケシはその鉄パイから風邪をひく前に感じるような悪寒を感じたのだった。


タケシの手がまるで吸い寄せられるかの様に鉄パイを掴もうとした瞬間。


「お客さん、そいつはやめときな。」


タケシは背後から声をかけられハッとなる。


「そいつは呪われてる。妖刀ってやつだな。」


タケシに声をかけてきたのは、頑固そうな武器屋(エモノ屋)の主人だった。



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