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第二話 『父』

最高の高校lifeを最高の高校lifeを送る、はずだった。


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※


俺の父はとても勤勉で、毎日早朝から夜遅くまで働き、帰ってこないことも多々あり、子供の頃は俺と遊んでくれず、何時の俺の記憶の中でも、父の姿は無く、母しか居なかった。


ただ、そんな父のことを俺は憎んでなんかおらず、むしろ尊敬していた。

俺が将来立派な人になる為に、小さい頃は習い事を4つもさせてくれていた。

そろばん、ピアノ、サッカー、習字。

俺は器用だから、何でも充分にこなせた。


勉強も人1倍出来た。

小学校受験をし、無事有名進学校へ入学。中学受験、高校受験も順調に行き、残るは大学受験のみ。


そんな最中だった。


一年前の11月3日

俺の父親の会社が倒産したのだ。


父は家に帰ってきた瞬間、膝から泣き崩れ落ちた。


収入源が無くなった我が家は、母親が水商売をし、貯金を切り崩してなんとか生活を保っていた。


しかし、そんな危機的状況の中、俺の父親はすっかり変わってしまっていた。

普段から真面目で勤勉であった為か、会社が倒産した後、父はその反動で毎日酒に入り浸り、エアコンの下で1日2箱もタバコを吸い続けていた。


母はそんな父の姿を見て何度も怒鳴り声をあげ、2人の関係は悪くなるばかりであった。


そして、1月1日。

俺の母と父は離婚した。


俺は母の方へ付いていくことにした。


新しい生活を始めようとしたその直後、

俺は急に体調が悪くなり、病院で検査を受けた所、「白血病」と診断された。


俺は受け入れる事が出来なかった。


ただでさえ、父を尊敬していただけに、あんな姿になって、俺は相当なショックと焦りと不安を抱えており、学校へ行くこともままならなくなって、完全に不登校になってしまっていた。


その矢先に、「お前は白血病だ」だって? 冗談じゃない。

俺の心はズタズタになっていた。


「明日にでも入院した方が良い」と言われ、俺は次の日、家にあった本を持って入院生活を初めた。


入院と治療には多額のお金が必要だ。だけど、俺の母は俺のために、必死になってお金を稼いでくれていた。


そんな母のためにも俺は必死に闘病生活を送った。

色んな健康法を試した。



でも、容体は良くなることは無かった。


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※


俺はトイレに行こうと思い、廊下に出ようとしたその瞬間、扉の向こう側から何やら会話が聞こえてきた。

俺は耳を澄ませた。


母の声だ。早朝から見舞いに来てくれたのだ。

そして、その相手は。。俺の主治医だ。


「おお、これは奇遇ですね、ケイトのお母さん。」

「あぁ、ご無沙汰しております、先生。」

「あのー、お母さん。重要な話がございまして、ここでは話しにくいので、あちらのお部屋でお話ししましょう。」


ほう、何やら面白そうだ。

俺は興味本位に聞いてみようと、隠れて慎重に後ろを付いて行った。


そして、その部屋のドアに耳を当てた。

読んで頂き、誠にありがとうございます。


今回はケイトの複雑な家庭環境が明らかになりました。さて、部屋からはどのような会話が聞こえてくるのでしょうか....


「面白い!」と思って頂けましたら、下のところからポイント評価をして頂けると、やる気も出ますので、非常に嬉しいです!

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