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アンチ依頼人同盟

 ハンテッドバベル。 開かずの間には、やはり7人の者がいた。 そこへ案内されたメリッサは、まるで尋問のような雰囲気を味合わされる。


「よそ者を許した覚えはないぞ。 ニール、ネーナ」


 前回とはうってかわった鋭い声だった。 リーダー格が断罪するように2人へと睨みつける。


「まぁ待てよ。 俺が邪魔だと言うのなら出ていく」


「そう言う問題ではない……出ていくのは構わんがな」


 ホイホイと手を振ってこちらを見ようともしない。 メリッサは理由があってきたのだから、帰るわけにもいかないが、これでは話ができない。


「なぁせめて話だけでも聞いてくれないか」


「話だと……ふん。 俺の仲間をたぶらかす男に話など。 どうしても聞いて欲しければ俺に勝ってからにしろ」


 一瞬、炎が彼の背中を走った。 どうもやる気満々だが、メリッサにはやる気が出ない。


「その……さっき喧嘩したばかりだから、嫌なんだけど」


「どこからでもいい。 かかってきなさい」


「バーサーカーかなお前。 すごい話聞かねえじゃん」


 周囲のものは距離をとっていて、いつでも始められそうな様子。 男はこちらと距離を取りつついつはじまっても問題ないよう構え続ける。


「どうした。 怖気付いたか」


「勝てばいいんだな? 俺が勝てば2人も許されるんだな」


 ため息まじりにメリッサがいう。 ひとつ足を踏むと、メリッサも構える。


「止めるなよみんな。 俺はこいつをぶち殺す」


「はいはい。 やれるものならやってみな」


 男の右手に炎が激しく立つ。 立つというのも、まるで柱のように高く高く燃え上がっていた。 それを振りかぶって地面に叩きつけると思うと、それは手を離れ地から上がる炎柱となった。


「なるほど……それでニールは炎の中でも」


 メリッサはニールとの戦いを思い出す。 炎を臆することなく利用してきたことに合点がいった。 この炎だけなら確かにレオナルドクラスの魔法使いだ。 だが、それをわざわざ設置したのには何か意味があるのか。


「ふん。 2つ……いや、念のために3つほ……ど?」


 メリッサは真っ直ぐに炎を突っ切ると、それをストレージに回収する。 炎は消え、男と対峙した。 体捌きはお互いに同等ほど。 明らかな魔法タイプ相手とようやく互角なのが悲しいが、それでもメリッサには全てのダメージを収納するチートがある。


「お前は、いったいなにを」


「さあな……これで俺の勝ちだ」


 メリッサが足を払って、男を地面に叩きつける。 足元へ大きめの石を置くことで足払いを避けた男の体制を崩させたのだ。


 その上で、鋭利な刃物を手に置いて突きつける。 相手に負けをはっきりと認めさせるために。


「……卑怯とはいうまい。 分かった、俺の負けだ。 彼らのことは許そう」


「やけに素直じゃねえか。 これなら話ができそうだな」


 メリッサは、肩に武器を当てながら男を解放する。 そこらにある椅子に座りながら、召喚物をストレージにしまい、男を見た。


「さっさと話せ……俺の名前か? 俺はクロード。 適当に呼べ」


「そうか、クロ。 俺はメリッサだ」


 自己紹介を済ませた後、メリッサはこれから起こるであろうことを語り始めた。

ニール 【燃え盛る男前】

  初期設定ではスキンヘッドだったが、それでは清潔すぎるうえ、うるささが足りないという判断の元に赤髪になった。 彼のスキルは超防御型で、本気を出せばレベル8の魔法でもしばらくは耐えられる。 ただし、条件はある。 ネーナに惚れている。 彼自身、それを自覚しているが付き合って遊ぶということは考えていない。 ただ、そのままでいられればいいらしい。

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