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第87話密会6


ホープは口を開く…


「まず初手…。これはガスポート、君がが担当する。アメリカ政府のコンピューターにサイバー攻撃をしかけて全システムを妨害する」


いきなりのそのイカレた計画に私は目を見開く…


「戦争はしないって約束…」


「戦争はしないよ?このサイバー攻撃はマリアをアメリカにおびき出す為の罠だ。マリアは現在日本国内にいるだろうけど、さすがの私でも正確な位置はわからない。いや、正確には特定はできるだろうけど、100%マリアに悟られる。この方法がマリアの撃破に1番いい方法だ」


「なら?アメリカでマリアを潰すのかしら?」


ホープに三島莉緒那は質問した。


「いや、決戦は日本でやるよ。次の策でマリアは日本にトンボ帰りするからね?私を殺しにね?」


「どういうこと?」


今度は私が質問した。


「サイバー攻撃には、私が対模倣型人工知能用に開発したコンピューターウイルスも投入する。たぶんマリアはガスポートのサイバー攻撃を防ぎきれない…ウイルスで性能が低下した状態じゃね?もちろんまだ試作段階だから問題点も多いんだけど、マリアもその問題点に気づくだろうね?そこを叩く」


「問題点って?」


「ウイルスの機能低下は長くて3日…それ以上になると機能が元に戻るんだけど、この部分はマリアは性能の落ちたマリアは気づかない。大事なのはもう一つの方だ」


「えらいもったいぶるわね?」


「うん、ちょっと人間の話し方を真似てみたんだけどどうかな?」


三島莉緒那に対し、ホープはそう答えた上でついに口を開く。


「もう一つの問題…ウイルスは接触した他の模倣型人工知能にも感染する…こちらはむしろわざと気づかれるようにしている。マリアは日本に必ず帰ってくる…サイバー攻撃の元凶である、ガスポートにウイルスをうつす為に…そしてあわよくばその裏にいる私にウイルスを感染させるためにね?」


一同が黙ってホープの次の言葉を待っているのを確認すると、ホープはさらに続ける。


「妹達にはすでにマリアの墓場は手配させてある。強力な磁場空間に閉じ込めて破壊する」


パチパチパチッ…


そこまで聞いた三島莉緒那からホープを称賛する拍手が鳴る…


だが…


「さすがね…素晴らしいわ…でも、一つだけわからないことがあるわ」


「なにかな?」


九官鳥ホープは首を傾げる素振りをする。

まあ、一年いっしょにいる私にはわかる。

ホープは三島莉緒那が何を疑問に持っているのかを知った上であんな態度をとっているのだ。


「なら言わせてもらうわ。あなた自身は何をするのかしら?世界最高の模倣型人工知能さん?」


三島莉緒那は言ったのだった。

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