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第79話BBQ2


いや…こんなお金どうすればいいかわかんないんだけど…


私が悩んでいると…


「はい〜姉御〜」


未亜が私に缶を渡してくる…

中身は缶チューハイである。


「いや、お酒は…」


私が断ろうとするが、珍しく未亜は私の言葉を遮る。


「浮かない顔してるぐらいなら〜飲んで忘れちゃったほうがいいですよ〜」


うん。

一理あるかも知れない。

私は未亜の勧める缶チューハイを開けようとプルタブに手をかけるが、それを見ていた莉奈が今度は止めに入る。


私の後輩であるこの2人の意見は基本的に揃わない。

まあ、だいたいの場合は莉奈が正しいのだが…


「美月先輩、やめておいた方がいいですよ?そんな大金を持ったままお酒を飲むのは…」


そりゃそうだ。

こんな大金を持ったまま酔っ払っていいはずがない。


だがここで解決策を提案してきたのは、九官鳥ホープだ。


「いいよ。美月ちゃん、せっかくだし楽しんできなよ?それはとりあえず私が預かっておくからさ?」


その言葉とともに屋上にドローンが飛んでくる。


普段のドローンとは違い、そのドローンにはなんの武器も搭載されてはいない。

だが、そのかわりと言ってはなんだが、ドローンの下部が収納スペースになっている。

おそらくは運搬用のドローンなのだろう。


「そこにお金を置いておけば私がとりあえず美月ちゃんの部屋まで運んでおくよ」


「いや、鍵閉めてきたけど?」


「あの程度のセキュリティーなら私にとってはドアがついてないのと変わらないよ?」


「ちょっ!?言い方っ!?」


ものすごい言われようである。


ホープなら鍵ぐらいかかっていても一般家庭程度には侵入できるとは思っていたが、さすがにその言い方はあんまりである。


でも…


「ホープ、いろいろありがと」


私はホープにそうお礼を言った。


はっきり言ってやることなすことめちゃくちゃなホープだが、出会った時からずっと…

それこそ私のことを1番に考えてくれて私の心強い味方でいてくれる。

それがホープだ。


「…美月ちゃんまだお酒飲んでないよね?」


「失礼だよ!?酔っ払いの戯言じゃないからねっ!?」


「冗談だよ。当然のことさ。私は美月ちゃんの親友だからね?今までもそしてこれからも…」


軽くふざけたやりとりの後にホープはそう答えた。




その後は結局朝までドンチャン騒ぎだった。


楽しかった。

すごく…

少し頭が痛いのはこれが二日酔いってヤツなのかな?

自分専用のソファーにもたれながら私はそんなことを思う。


本当にこんな時間が一生続けばいい。

だから…だからこそ…それを壊そうとするマリアを許してはいけないんだ。


その時だ。


私のスマホに着信が鳴ったのは…

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