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第64話三島煌一6


「…やっぱりおもしれーな…」


三島煌一は呟いた。


その時だ。

いきなり部屋の扉が開かれる…


新手?

私は思った。

角度的には私の真後ろだ。

振り向きたいが、隙を見せるのは…


いや、今更か…

たぶんホープ一人なら被害度外視ならば、この化け物のような三島煌一相手でも完勝していただろう。

ホープにしてみれば、私というお荷物がいたからこそ、自爆まがいの殺戮兵器の使用を躊躇しているに過ぎないのだ。

だからこその膠着状態なのである。


仮に今この場で私が殺されたとしたら、ホープは間違いなく、核を使用するだろう。

そう考えればいまさら私が振り向こうが、何をしようが状況は変わらない。


なら…


私は振り向こうとするが、その前に三島煌一は目を細めると口を開く…


「…莉緒那?珍しいじゃねーか?お前から会いに来るなんてよ?」


同時に私は振り向く…

そこにいたのは、女の私でも見惚れてしまうような絶世の美女…

前に会った時は暗がりだったが、明るいところで見ると尚更、アイドルやモデルも裸足で逃げ出すような、その完成された美貌が際立つ…


そう。

部屋に入ってきた人物は三島莉緒那である。


「…来るつもりなんかなかったわよ…。ただ念のため会話を盗聴してたら、最悪街が吹き飛びそうだったからね?…核兵器で吹き飛ぶのはあんたの勝手だけど、あたしがいない時にしてくれない?巻き添えで死にたくないんだけど?」


「あ?久々にあった兄ちゃんに対する第一声がそれかよ?変わんねーな?」


「…足りない頭でどうしてあたしにそう言われるかでも考えたら?」


「莉緒那?てめえ、喧嘩売ってんのか?」


会うなり三島莉緒那と三島煌一の兄妹は喧嘩をはじめる…


あの兄妹って仲悪いのかな?


『悪いね。どちらかと言うと三島莉緒那が一方的に三島煌一を嫌ってる面が強いけどね?』


私の疑問に脳内ホープはそう答えてくれた。


「………」


「………」


しばらくの間誰も何も言わない無言の時間が続く…


そして…


「……ちっ…めんどくせー…」


バギャン!!


それが何の音か…

それは部屋にあった重そうな机がまるでボールのように三島煌一に蹴られてぶっ飛んだ音だ。

信じられないことに机は天井を突き破ってさらに、2階の床を突き破ったところで突き刺さっている…

とても人間技ではない。


「八神っ!!席を外せっ!!」


「しっ失礼しますっ!?」


華音のお父さんは三島煌一のその言葉でそそくさと退出する…


こうして、部屋にはホープと私達4人だけが残されたのだった。

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