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第62話三島煌一4


死んだ?


そんな私の予想はギリギリで外れた…

何故なら、黒い新型ドローンのカバーがなんとか間に合ったからだ。

私に一直線に向かっていた白いドローンは横からの黒いドローンの体当たりで弾き飛ばされ、壁に激突した。


壁は鉄筋コンクリート…

おそらく外部からの攻撃を受けないためだろう…

ヤクザの組長の部屋としては、合理的とも思えるその造りだが、私はその光景を見て驚愕した。


三島煌一と黒いドローンの攻撃を受けた白いドローンはもはや再起不能…原型をとどめていない状態だ。

ここまではわかる…

黒いドローンの方が遥かに強度があるのだから…


でも…


鉄筋コンクリートの壁にヒビが入るっていくらなんでもおかしいでしょっ!?


私は思った。


『一気にいくよ…油断したらすぐに殺される…』


マシンガンの如く放たれる白いドローンの自動小銃による一斉射撃…

だが、三島煌一は日本刀を振り回すだけで全て弾き飛ばした。

むしろこちらに跳ね返る弾を黒いドローンが処理しなきゃいけない状態だ。


あのー?どこの石川○右衛門ですか?


そう聞きたくなる気持ちで私はいっぱいである。


「おい?こんなもんかよ?こんなもんじゃ莉緒那には勝てても俺には傷一つつけらんねーぞ?」


三島煌一は笑みを浮かべながら言った。


その直後だ。


立て続けに破壊音がする…

全く見えなかったが、三島煌一が白いドローンを次々に叩き落としているのだ。


ここで黒いドローンがついに動き出す…


白いドローンがマシンガンなら、黒いドローンはスナイパー…

それも超一流と言っても生易しい程の…

銃弾すら弾き飛ばすそのボディは本来の使い方ではない。

スピードと破壊力を凝縮させたたった一発の致命の一発…

並のドローンならその発射の衝撃に耐えきれずに爆散してしまう…

そう。

黒いドローンの強度はその悪魔のようなライフルの一撃に耐えるためのものだったのだ。


それぞれ別々の黒いドローンから、同時に二発放たれる…

それは三島煌一が次の白いドローンを破壊すべく踏み切ったと同時…

まごうことなき完璧なタイミングだった。

これを空中で躱すことはほぼ不可能に近い…


だが、そんな最悪の体勢の中でも三島煌一は体を捻ることで一発は躱すことに成功する…

もっとも美月には何も見えなかったが…


そして、二発目…


それはホープの目にすら三島煌一の頭部に当たったように見えた。

だが…


『…タイミングよく首の関節を外して受け流された。本当に化け物だね…』


私の脳内にホープのそんな言葉が響くのだった。

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