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第51話ホープVS三島莉緒那2


『うわ…予測してなかった訳じゃないけど、酷い作戦だね』


ワイヤレスイヤホンのホープは言った。


私はそんなホープの言葉に答えられずに絶句している…


そう。

フロゲニは倒れた仲間を片手で無理矢理起こし、それをホープの銃弾の盾にしながらこちらに向かって突っ込んできてるのだ。


『美月ちゃん、目を瞑って?あんまりこういうシーンを美月ちゃんに見せたくないから…』


私は煮え切らないホープのその言い方でホープが何をするのかまではわからないが、本気で殺しにいくのがわかった。


「ダメっ!!」


ちょうど私の視界に覆い被さるかのように、黒いドローンが来たのは、偶然ではないだろう。

その瞬間だった。


とんでもない爆発音と光…


それは白いドローンの一体…

プラスチック爆弾を搭載したそれが、フロゲニに玉砕特攻したことによるものだった。


あたりに濃厚な血の匂いと、臓物の雨が降り注ぐ…


私はあまりのその出来事に言葉が出なかった。


「サスガハ、サイキョウノ、AI…カンタンニハ、イキマセンネ」


玉砕特攻を読んでいた三島莉緒那から、なんらかの方法で指示を受けたのだろう。

フロゲニは、玉砕特攻してくる白いドローンに盾に使っていた仲間を放り投げて誘爆させると三島莉緒那の傍…

元いた位置まで退く…




これで決まれば楽だったんだけど、そうもいかないか…


目の前で部下が吹き飛ぶ姿を見ながら三島莉緒那は考える…


銃撃戦ははっきり言ってあまり進展はない。


というのも、黒いドローンはこちらの銃弾を当たっても弾き返すし、白いドローンはこちらが狙っている位置がわかっているのか、あらかじめ回避行動を優先してくる為だ。


逆にこちらの部下も重武装の為か、先程倒れた一人…

まあ、白いドローン一体と心中してしまったが、それ以外には目立った被害はない。


でも…


遠くからパトカーのサイレン音が銃声に紛れて聞こえる…

自動小銃同士の撃ち合いに、ハンドガンしか携帯していない日本警察如きに何ができるという話だが、めんどうなのは紛れもない事実だ。


その時だ。


「うわっ!?」


「なっ!?」


こちらの部下の一人の銃が暴発して、それが運悪く別の部下に当たった。


偶然?そんなわけない!!


三島莉緒那のその予測は正しかった。


電磁波を利用して火薬を暴発させ、さらには完璧な軌道計算で敵に被害を出す…


そんな神の所業とも言える行為やってのけたのは、他でもない世界最高のAIである。

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