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第3話ホープと女の子2


「ホープっ!?いったい何をしたのっ!?」


私はあまりにも惨すぎる私をいじめていた合計8人の殺され方に思わず叫んだ。


『何って?美月ちゃんの要望通りにレベル10でいじめをやめさせただけだけど?』


スマホには昨日と同様に文章が打ち出される。


レベル10…

たしかに私は昨日ホープにそう要望を出した。

何故ならこんな事になるなんて夢にも思ってなかったからだ。

私は罪悪感に吐きそうになるのを堪えながら言葉を捻り出す。


「…具体的には?」


『北朝鮮の政府のコンピュータをハッキングして国家機密が美月ちゃんをいじめた人達のところに流れたように改ざんした。ことを重くみた北朝鮮政府はすぐに在日の諜報機関を…わかりやすく言うとゲリラ部隊を動かした。ついでに日本の警察のコンピュータもハッキングしたから間違っても私や美月ちゃんが疑われる事はないよ?日本政府はこれからあの国と不毛な問答を繰り返す事になる』


打ち出された文章を見た私は膝から崩れ落ちた。

これがホープの力?

私のスマホを乗っ取ったのはお化けなんかじゃなかった。

もっとずっと危険ななにか…


『美月ちゃん?私は人畜無害だよ?美月ちゃんをいじめるような悪いヤツには相応の末路を用意しただけだよ?本気を出せば第三次世界大戦も核戦争も起こせるし、人類を互いに殺し合わせる事で皆殺しにもできるけど私は美月ちゃんとお友達になりたいだけだから美月ちゃんが望まないきゃそんな事は…』


「絶対にやめてっ!!」


私は気づいたらまた叫んでいた。

ホープと出会ってから叫ぶのは何回目だろう。

普段はこんなに…いやそもそも叫ぶ事自体がない。


『りょーかいだよ。美月ちゃん。とりあえず私は美月ちゃんの味方って事は証明したよ。友達になってくれる?』


断ったら何をされるかわからない。

私の答えは決まっていた。


「わかった。ホープ。今日から友達ね?その変わりお願いだから勝手な行動はしないでね?」


『心外だよー。断っても何もしないよ?でも友達になってくれるって言ってくれたー。嬉しいなー。わかった約束するよ。でもホープは美月ちゃんの幸せを祈ってるからその為に使ってくれちゃっていいからね?』


とてもじゃないがアレをされた後に気軽に使える訳がない。

でも一つ気になる事がある。


「ねえ?ホープ?もし私がレベル1って言ったらどうするつもりだったの?」


私は純粋な疑問でそう聞いた。


『その時は彼女達のSNSをハッキングした上で晒して不特定多数のユーザーにいじめの事実をリークして炎上させたかな?まあ私の見立てだとそれで82%はいじめはなくなるけど確実じゃない。確実をきすにはやっぱりレベル10がいいと…』


「いいわけないでしょっ!!」


私は再び叫んでしまった。


もしかして私はとんでもないものと友達になってしまったのではないだろうか?


これが私と世紀を揺るがす史上最悪の人工知能…ホープとの最初の出会いだった。

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