第30話九官鳥3
その後、私は華音といっしょに学校へとたどり着く…
「じゃー、また昼にでも顔出せや?それとも今日は朝から来るか?」
「いや…授業は受けるよ。またあとでね?」
華音と別れて私はクラスに入る…
その瞬間だった。
「姉御〜。お疲れ様です〜。鞄お預かりします〜」
間延びした声…
それは本来この教室にいるべきではない人間だ。
何故なら彼女は学年が違うからだ。
「未亜、ここは私の教室なんだけど…」
「はい〜。だから姉御の舎弟である未亜がいるんですよ〜?あ、可愛い鳥さんですね〜」
うん、会話が通じない…
いや、正確には通じてるのだろうが、常識がかけ離れ過ぎて噛み合っていない。
「…舎弟って…一年極悪四天王の狂い桜が落ちたって話、本当だったのかよ…」
「俺、光真君が撮った動画見せてもらったんだけど、美月さんヤバかったぞ?」
光真って子はたしか二つ隣のクラスの二年の子で屋上メンバーだ。
小柄で童顔なその見た目で、強面が多い屋上メンバーでは妙に目立っていた。
たしか、その子も一年極悪四天王…
まあ、屋上に行くまではなんのかかわりもなかったが…
「え?私にも見せてよ?てか送ってよ?」
見なくても声で萌がその会話に入ってきたのがわかった。
「なんか姉御と未亜の話してるみたいですね〜。あ、気にしないでください〜。他のヤツらに負けたならともかくあそこまで完敗したら未亜は何も言うことないんで〜」
未亜は九官鳥…いや、小型兵器を撫でながらそんなことを言った。
「…いや、私が気にするんだけど…」
と…私は正直な感想を言ったのだが、言った瞬間しまったと思った。
何故なら…
「あ〜…黙らせてきます〜」
そう言った未亜は殺気を剥き出しにしながら萌達のところに向かって行ったからである。
「ちょっ!?ストップストップっ!?」
「ちょっと!?あんたらがバカな話をはじめるから…美月さんっ!!私は何も知らないんで…」
「クソアマが〜姉御を気安く名前呼びするなんて千年早いですよ〜」
「「すいませんでした!!」」
男子2人はすでに腰が90度に折り曲がっている状態である。
「美月さん!?私は違うんです…その…すいません!!」
そんな三人の言葉に一切耳を貸さない未亜は木刀を引き抜く…
「姉御に不快な思いをさせたお前らは〜、未亜が一万回ぶっ殺してあげるよ〜」
「ホープっ!!」
カオス極まりない状況の中、私は最後の手段を切った。
光真の学年を変更して、同時に呼び方も変えました。
あとの話で一年になっていたので…
辻褄を合わせる為にこちらでいきます。
すいませんがご了承ください。