第27話帰り道
その後は未亜がUFOキャッチャーにイラついてハイキックの衝撃で落とそうとしたり…
莉奈が古い両替機をいじって100円玉の洪水を起こさせようとしたり…(それはさすがに止めた)などの事件はあったが、比較的平和に…
これって平和って言うのかな?
それに関してはかなり疑問だが、楽しく時間は過ぎ去った。
〜
「どうします〜?この後は〜?いつもの店で飲むって言うなら全然未亜は付き合いますよ〜?」
「あたしも美月先輩に合わせますけど?」
ゲームセンターを出た私は未亜と莉奈にそう言われる…
「いや、さすがに2日連続遅いとお母さんが心配するし、帰るよ。二人も帰った方がいいよ?」
私は言った。
さすがにあまり夜遊びを続けるのはよくないし、私の身も持たない。
「姉御は家族想いなんですね〜?なら未亜もたまには帰りますわ〜」
未亜は帰ることにしたようだ。
莉奈はどうするのだろう?
「あたしも帰りますよ。帰って寝ます。ここんとこ寝不足で調子悪いんですから」
どうやら、二人とも数日はまともに家に帰っていなかったようだ。
そんなこんなで私達はわかれる…
〜
「ただいまー」
「おかえり」
私は帰宅する。
現在の時刻は19時30分…
変ないざこざはあったけど、比較的充実した一日だった。
莉奈や未亜…華音もそうだが、世間から見れば普通の友達ではないのかもしれない。
でも私はこういう友達との何気ない時間を大切にしていきたい。
「機嫌良さそうね?何かいいことでもあった?」
「うんっ!!」
母のその問いに私はそう元気に返事をした。
「そう。それはよかったわ」
そう言った母はそれ以上は深く突っ込まない。
まだ娘との接し方を悩んでいるのだろうか?
まあ、引きこもりになりかけた前科のある娘の私だから、何か言えるわけでもないが…
母の私に対する接し方もこれから少しずつ変わっていくのかな?
私は思った。
〜
そんなこんなで夕食を食べ、私は眠りにつく。
明日は平和に過ごせますように…
たぶん無理だけど…
死神女王なんて異名で呼ばれ始めた私が普通の学園生活は厳しいのかも知れない。
でも楽しく過ごせたらいいな。
私はそんなことを思いながら微睡んでいく…
〜
〜翌朝〜
「ミヅキチャン、アサダヨー、オキテー?」
若干発音がおかしなその声に私は起こされる。
「ホープ、だからしゃべるのはやめてって…」
私は寝ぼけた頭でそんなことを言いかけるが、その先の言葉がでてこなかった。
愛らしい黒いフォルム…
クリクリとしたお目目…
「!?っ、はっ!?九官鳥っ!?」
私は叫んだ。